科目情報
科目名 日本文学 
クラス 01 
授業の概要 この授業では、北米の日本人移民が書いた日本語文学について考える。キーワードは〈移動〉と〈定着〉。明治以来、アメリカまで出かけてなぜかそこで文学を始めてしまった──しかも日本語で──人々がいる。彼らの跡を追いかけながら、我々が普段なにげなく呼び習わしている「(日本)文学」「(日本)文化」とは何なのか、その境界の輪郭、その生成・変容のありさま等といった諸問題について考察を深める。 
授業の到達目標 近代日本文学の流れと各作品への理解を深めるとともに、〈異界〉〈境界〉を論じるためのさまざまな鍵概念について学ぶ。 
授業計画 第1回 イントロダクション第2回 北米日系移民の歴史第3回 アメリカに渡る法──移民送出の言説空間第4回 サンフランシスコ、日本語空間の誕生第5回 日本語新聞と初期一世文学第6回 サンフランシスコの日本書店第7回 永井荷風の移民表象第8回 漱石の「猫」の見たアメリカ第9回 還流する文学──四千浬外の〈自然主義〉第10回 写婚妻たちのアメリカ第11回 移民地の青春──翁久允「悪の日陰」第12回 移民地文芸の誕生第13回 「屈辱」──強制収容下の一世文学第14回 まとめ 
テキスト・参考書及び自学自習についての情報 テキストはなし。使用資料は講義中に配布する。
日系アメリカ人についての入門的書籍として、ハルミ・ベフ編『日系アメリカ人の歩美と現在』人文書院、2002年、1800円)がある。 
授業の形式 講義形式。授業中に適宜小課題を出す。 
評価の方法(評価の配点比率と評価の要点) 毎回出席を取る。8割の出席(欠席は3回まで)を単位認定の必要条件とし、成績は課題・レポートの提出状況および達成度によって判定する。配点比率はとくに定めないが、期末レポートの完成度を重視する。
 
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