科目情報
科目名 美学概論II 
クラス − 
授業の概要 中国では文明の発生以来、書画、彫刻、工芸などの多方面で優れた造形作品が生み出されてきた。本講義では、中国美術に込められた美の諸要素を、その成立の背景となった思想、文化との関係から探っていく。
中国美術は、日本へも大きな影響を与えており、認識を深めることは、我々自身の文化や歴史的土壌を知る上で極めて重要である。東洋が築いてきた豊かな文化伝統は、現在急速に失われつつある。過去に学んで未来を切り拓く志のある学生の聴講を期待する。 
授業の到達目標 中国美術の造形概念や特質を理解することで、東洋や日本の美術について、自発的に鑑賞、考察が行えるようになることを目標に授業を進める。 
授業計画 1 美学と美術、中国における美術の概念
2 中国美術理解のための基礎知識
3 中国美術の特質(絵画を例に)
4 道と中国美術
5 気と中国美術
6 儒教と中国美術
7 仏教と中国美術
8 道教と中国美術
9 文人と中国美術
10 中国人の自然観と美術
11 中国人の人生観と美術
12 中国美術を学ぶ意味(まとめ) 
テキスト・参考書及び自学自習についての情報 テキストは特に定めない。参考文献は授業の進行に合わせて紹介するが、ひとまず最新の全集を挙げておく。『世界美術大全集 東洋編』全17巻(小学館、1997〜2001年)。また、この機会に『論語』など中国の代表的な古典に親しんで欲しい。 
授業の形式 各回ごとに講義レジュメ等を配布し、関連作品については、プロジェクター(コンピューター画像)を投影して講義を行う。 
評価の方法(評価の配点比率と評価の要点) 出席点と期末試験による評価(配点比率は前者が15%、後者が85%) 
本授業に関する情報  
その他 中国の思想や文化というと漢文に象徴されるように、難しいそうなイメージがあるが、その内実は豊かで現代の我々にとっても人生の糧となることが多い。臆せずに参加してほしい。