科目情報
科目名 地誌学概論 
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授業の概要 狭い国土ながら日本には多様な自然環境があり、また多様な人間活動が展開する。本年度は「工業」の地域性に焦点を当て、その明治期以降の変遷と日本各地の工業の地域的特色を自然環境、歴史、大消費地との位置関係、交通網の展開等との関係で考える。 
授業の到達目標 人間活動の地域性が系統的に説明できることを理解する。
1)日本の産業の変遷と地域的差異を知る。
2)日本の工業の地域的性格の学習を通して、人間活動と自然環境・人文環境との関係を理解する。
 
授業計画 1.はじめに(地誌学とは)
2.日本の人口(明治以降の人口推移と国内移動:Uターン、Jターン、Iターン、ドーナツ現象)
3.日本の農業(「米と繭」の時代→水稲生産全力投球→多様な農業→食料輸入大国)
4.日本の工業(富国強兵・殖産興業→世界恐慌・第二次世界大戦→高度経済成長期→ハイテク時代)
5.日本の流通と交通(流通や交通の変遷とそれに伴う地域の変容)
6.オーストラリアの鉱工業(日本との比較)
7.北海道と東北地方の工業(ともに工業後進地域だが、性格は異なる)
8. 京浜・京葉工業地帯(東京湾沿岸の臨海工業地帯)
9.北陸の工業の特色(雪国における家内工業としての伝統産業から発展した特色ある工業地帯)
10.信州の工業の特色(精密機械工業に特色がある理由:清涼な空気と水が理由ではない)
11.中京工業地帯(総合的組立工業である輸送用機械に特色を持つ工業地帯) 
12.阪神工業地帯(問屋資本を背景に民需を中心としてきた工業地帯の弱体化)
13.瀬戸内工業地帯(分散する工業都市)
14.九州の電子産業(シリコン・アイランドとしての立地要因)
15.期末試験
 
テキスト・参考書及び自学自習についての情報 テキスト:『詳解現代地図帳』(二宮書店)¥1,600
参考書:藤岡謙二郎・浮田典良・足利健亮・青木信好・高橋誠一 著「日本地誌」大明堂
 
授業の形式 講義 
評価の方法(評価の配点比率と評価の要点) 出席点(20点)、小テスト(30点=1回10点満点を3回)、期末試験(50点)の合計点で評価する。出席点は授業回数の2/3以上の出席に対し、出席回数に応じたものとする。小テストは持ち込み不可とするので、復習や質問等によって理解を深めておく必要がある。また、期末試験はノート、地図帳、配布資料の持込を可とするが、詳細な内容を要求するので、ノートのとり方には特に工夫を心がけること。板書の転記にとどめていてはテストに対応できない。 
本授業に関する情報  
その他 自然環境そのもの(特に気候や地形)については「自然地理学」で概説する。