科目情報
科目名 近現代史研究 
クラス − 
授業の概要 大正期から太平洋戦争の始まりまでの日本と世界の歩みを、近年の学説や論争点を踏まえて解説する。その際、プロジェクターや音楽(MIDI)を大々的に活用するなど、楽しめる授業法についても考えていく。 
授業の到達目標 既に近現代史分野は、中学校の歴史教科書の4割〜4割5分を占めている(次回の学習指導要領の改訂で、半分を超えると見られている)。そのことを踏まえ、教育者として、充実した近現代史の授業ができるだけの知識を得ることを目指す。政治・外交史、社会史、文化史などの諸分野を、相互の関連性の中で理解することに努めてほしい。 
授業計画
内容
1はじめに(オリエンテーション、前史について) 
2第一次世界大戦と日本の参戦(総力戦の時代の到来、対華二十一か条要求) 
3ロシア革命と米騒動(日本の好景気、ロシア革命からシベリア出兵へ) 
4第一次世界大戦の終結(ベルサイユ条約、国際連盟の誕生) 
5民主主義の拡大とアジア・アフリカの民族主義(欧米における婦人参政権、三・一運動と五・四運動) 
6大正デモクラシーと社会運動の高まり(政党政治の時代、普通選挙の実現) 
7生活の変化と文化の大衆化(関東大震災と復興計画、都市文化) 
8世界恐慌と日本(中国統一の進展、世界恐慌の日本への波及) 
9満州事変(好戦的になった日本の世論、五・一五事件) 
10恐慌から立ち直る世界(アメリカのニューディール政策、ドイツ・イタリアのファシズム) 
11日中全面戦争の始まり(二・二六事件、華北分離工作、盧溝橋事件) 
12戦時体制下の日本(国家総動員法、隣組、大政翼賛会) 
13再び起きた世界大戦(ドイツのヨーロッパ侵略、ドイツ・イタリアの占領地の様相) 
14アジア・太平洋での戦争(日本の南進、自己正当化から太平洋戦争へ) 
15テスト(レポートで代替する) 
 
テキスト・参考書及び自学自習についての情報 テキストは特に指定しない。参考書は随時授業中に紹介する。自学自習には、奈良岡聰智『加藤高明と政党政治』、伊藤之雄『大正デモクラシーと政党政治』、若尾祐司『近代ドイツの歴史』、小池聖一『満州事変と対中国政策』、安達宏昭『戦前期の日本と東南アジア』などを勧める。 
授業の形式 講義 
評価の方法(評価の配点比率と評価の要点) 出席点(30%−7割の出席を単位認定の最低条件にする)とレポート(70%)。 
本授業に関する情報 かつて隆盛だった、理論に頼った分析法による歴史像は、大幅に書き改められているので、その具体的な内容を知り、学校教育の場で活かせるようになっていってほしい。また、http://www5b.biglobe.ne.jp/~leaper/jyugotane.htmで、授業内容に対応した情報を公開しているので、参考にしてほしい。 
その他 平成18年度以降入学生用。