科目情報
科目名 英語学特論II 
クラス − 
授業の概要  本授業では, A.Goldbergが提唱する構文文法(Construction Grammar)を取り上げ, その基本的な考え方と言語理論としての妥当性について考究する。先行研究として,Goldberg(1992, 1993, 1995, 1998, 2006)に焦点を当て,構文理論としての構文文法の理論的妥当性について考察する。また,言語獲得理論としての構文文法の可能性について,M.Tomaselloを中心とする用法基盤的アプローチと平行して考察する。構文文法の導入として,概念意味論(conceptual semantics)における動詞と構文の相関の問題を取り上げ,S.Pinkerの研究を中心に論じる。特にPinker(1989, 2007)を取り上げ,構文文法とのについて講義することを予定している。 
授業の到達目標 Goldbergの構文文法(構文理論)の言語観およびその研究成果について理解を深める。構文文法の理論的枠組みと言語獲得理論としての構文文法の可能性について考察し、言語理論としての構文文法の全体的検証としたい。 
授業計画 授業の概要に従い、以下のような計画で授業を進める。
1  導入
2ー4   英語の構文研究(1): 語彙(概念)意味論研究の理解
5−11 英語の構文研究(2): 構文文法の理論の理解
12−14  言語獲得理論と構文文法の可能性
15 まとめ 
テキスト・参考書及び自学自習についての情報 講義資料はプリントにして配布する。

主要参考文献:
Goldberg, A. (1995). Constructions. The University of Chicago Press.
Goldberg, A. (2006). Constructions at Work. Oxford University Press.
中島平三(編)『言語の可能性』朝倉書店(2008, 近刊)
Pinker, S. (2007). The Stuff of Thought: Language As a Window into Human Nature. Viking Press.
 
授業の形式 講義と演習 
評価の方法(評価の配点比率と評価の要点) 授業への参加態度・口頭発表・課題提出(40%),レポート試験(60%)を総合的に評価する。
 
本授業に関する情報 単位修得には口頭発表や課題提出を含め、相当な努力と熱意が必須である。 
その他