回 |
内容 |
1 | 全体概要・オリエンテーション:今日の学校教育の特質や問題状況を概観し、教員の立場からどのような課題解決を図っていくかの視座を構築していくという本科目の全体を示し、講義と受講生のディベートによる本科目の持ち方について提示する。 |
2 | 社会変化と公教育の本質:1990年代以降の日本の国民社会の転換が「国民形成」としての公教育の在り方をどのように変容させてきたかを明らかにし、そこにおける公教育の実施機関としての学校の在り方を検討する。 |
3 | 現代の教育改革と学校教育課題:「地方分権」「規制緩和」「情報公開」「参加」そして「評価」が今日の教育改革の機軸とされてきた背景を明らかにし、こうした方向において学校教育がいかなる改革を求められているかを検討する。 |
4 | 課題設定と受講生のグルーピング:課題関心に応じて、次回以降の6つの学校教育課題別に受講生をグルーピングし、その解決策についての賛否の論理構造の提示により、ディベートの枠組みを設定する。 |
5 | 地方分権・規制緩和と学校(講義ー課題設定と概要):現在に至る過程で進められてきた地方分権や規制緩和が学校教育改革としてどのような課題を提示したきたかを明らかにし、その具体的な課題として義務教育費の負担の在り方と学校選択の是非を問題とする。 |
6 | 地方分権・規制緩和と学校(ディベートー義務教育費の負担の在り方):教育の地方分権の在り方と関わって政策的にも論議されてきた義務教育費国庫負担制度の是非について、受講生がディベートによって論点を整理し、今後の義務教育の在り方を考察する。 |
7 | 地方分権・規制緩和と学校(ディベートー学校選択と教育ヴァウチャー):教育における規制緩和について、具体的な問題として学校選択と教育ヴァウチャーの導入を取り上げ、その是非を受講生のディベートを通して問うことによって検討する。 |
8 | 教育課程編成の学校裁量(講義ー課題設定と概要):「学力低下」や「ゆとり教育の見直し」に関わって問われてきた教育課程編成の基準設定と学校裁量について、これまでの論議を整理し、教育課程行政と学校におけるその開発と編成の在り方を検討する。 |
9 | 教育課程編成の学校裁量(ディベートー「ゆとり教育」と学力水準):学力水準の維持、向上の関わって問われてきた「ゆとり教育」の是非について、受講生がディベートによって検討し、これからの学校教育の在り方を考察する。 |
10 | 生徒指導における教師の役割(講義ー課題設定と概要):問題行動だけではなく、特別支援を必要とする子どもの増大や多様な価値観をもつ保護者の学校への関わり等、今日の学校における生徒指導の課題を整理し、教師の役割や行動の在り方を検討する。 |
11 | 生徒指導における教師の役割(ディベートー問題行動における「寛容」と「不寛容」):多様な状況における教師の生徒に対する態度の在り方を検討し、その基本を教師の生徒に対する「寛容」と「不寛容」を課題とするディベートを通して考察する。 |
12 | 社会変化と学校教育の将来(講義ー課題設定と概要):国際化、情報化の進展、また国民社会における国家と国民の関係性の変化において、教授と学習、教師と子どもという学校の基本的枠組みが維持できるのか、生涯学習社会における新たな学校像はどのように描くことができるのか、といった学校の未来像を検討する。 |
13 | 社会変化と学校教育の将来(ディベートー「学校は死滅するのか」):学校が社会において果たしてきた教育機能が今後どのように変容していくのか、また逆にこの教育機能はいかなる制度や機関、組織によって担うことが必要か、可能かについてディベートを通じて検討する。 |
14 | まとめ・報告:6回のディベートにおいて取り上げた学校教育の基本的な在り方に関する課題を相互に連関付け、グループ毎に発表し、今後の学校教育の改革課題を論議し、明らかにする。 |
15 | 受講生各自がまとめたレポートを発表−報告し、担当教員のコメントを踏まえ、本科目全体についての受講生個々が得られた成果について確認する。 |