科目情報
科目名 教授・学習理論と教育実践の展開と展望 
クラス − 
授業の概要 まず我が国で戦後展開した主な教授・学習理論(行動主義、経験主義等)の具体的内容について詳述する。次に戦後の代表的な教育実践のいくつか(問題解決学習、仮説実験授業等)を取り上げ、先に学んだ教授・学習理論の視点及び授業の様子を撮影したビデオを使いながら、その実践の特徴について詳述する。最後に教授・学習理論と教育実践の今後の展望について検討する。授業の形式は、講義を基本とするが、授業の中で部分的に演習や討論を取り入れる予定にしている。 
授業の到達目標 ・我が国で戦後展開した主な教授・学習理論と代表的な教育実践の概括的内容を理解する
・教授・学習理論と教育実践の今後の展望について理解できる
 
授業計画
内容
1「オリエンテーション」
本授業の目標と全体概要について紹介し、受講者に本授業科目の目標と全体概要を理解させ、本授業科目を受講するに当たっての基本的な構えを形成させる。  
2「行動主義」
教授・学習理論の主要な理論の1つである行動主義を取り上げ、理論成立の背景と理論の具体的内容、行動主義理論を踏まえた授業方法等について詳述し、その特徴、長所、短所等を理解させる。 
3「経験主義」
教授・学習理論の主要な理論の1つである経験主義を取り上げ、理論成立の背景と理論の具体的内容、経験主義理論を踏まえた授業方法等について詳述し、その特徴、長所、短所等を理解させる。 
4「認知主義」
教授・学習理論の主要な理論の1つである認知主義を取り上げ、理論成立の背景と理論の具体的内容、認知主義理論を踏まえた授業方法等について詳述し、その特徴、長所、短所等を理解させる。 
5「構成主義(社会的構成主義を含む)」
教授・学習理論の主要な理論の1つである構成主義(社会的構成主義を含む)を取り上げ、理論成立の背景と理論の具体的内容、構成主義(社会的構成主義を含む)理論を踏まえた授業方法等について詳述し、その特徴、長所、短所等を理解させる。 
6「小まとめ」
前回までに取り上げた4つの主要な教授・学習理論についての小まとめとして、教授観、学習観等の観点を設定して比較を行い、各理論の特徴を浮き彫りにして、理解を深めさせる。 
7「問題解決学習」
戦後新教育時に数多く実践された問題解決学習の分類を行う。次に当時の代表的な問題解決学習の実践記録を収録している雑誌『カリキュラム』の中から問題解決学習の典型的実践を選択し、その実践を講読した上でその後受講者間で討論を行い、それぞれのタイプの問題解決学習の特徴を把握させる。  
8「大村はまと国語単元学習」
中学校国語教師大村はまの経歴と教育実践に対する考え方を提示した上で、大村の経歴と実践した国語単元学習についてのビデオを視聴し、その後受講者間で討論を行い、大村の教育実践に関する考え方と国語単元学習の特徴を把握させる。 
9「遠山啓と水道方式」
数学者遠山啓の経歴と教育実践に対する考え方を提示した上で、遠山が指導した水道方式の考え方に基づく授業のビデオを視聴し、その後受講者間で討論を行い、遠山の教育実践に関する考え方と水道方式の特徴を把握させる。 
10「庄司和晃と仮説実験授業」
小学校教師庄司和晃の経歴と教育実践に対する考え方を提示した上で、庄司の実践した仮説実験授業についてのビデオを視聴し、その後受講者間で討論を行い、庄司の教育実践に関する考え方と仮説実験授業の特徴を把握させる。 
11「岸本裕史・蔭山英男と学力の基礎」
小学校教師岸本裕史の経歴と教育実践に対する考え方を提示した上で、岸本の学力の基礎を育成するという考え方を継承して実践する小学校教師蔭山英男の実践を収録したビデオを視聴し、その後受講者間で討論を行い、岸本の教育実践に関する考え方と蔭山の実践の特徴を把握させる。 
12「有田和正と教材づくり」
小学校教師有田和正の経歴と教育実践と教材づくりに対する考え方を提示した上で、有田の実践した社会科についてのビデオを視聴し、その後受講者間で討論を行い、有田の教育実践に関する考え方と教材づくりの特徴を把握させる。 
13「和光小学校・和光鶴川小学校と総合学習」
総合学習において独自の取り組みを長年行い大きな成果を上げている私立和光小学校と和光鶴川小学校の総合学習についての考え方、カリキュラム上における総合学習の位置づけ等を提示した上で、和光鶴川小学校における総合学習についてのビデオを視聴し、その後受講者間で討論を行い、両小学校における総合学習の特徴を把握させる。 
14「田尻悟郎と英語教育」
英語教育界の最高の栄誉であるパーマー賞を受賞した中学校英語教師田尻悟郎の経歴と英語教育に対する考え方を提示した上で、田尻の経歴や授業の様子を収録したビデオを視聴した後に、受講者間で討論を行い、田尻の英語教育に対する考え方と授業の特徴を把握させる。 
15「まとめ」
前時までの授業を振り返って教授・学習理論と教育実践のまとめを行った上で、それらを踏まえて教授・学習理論と教育実践の今後の展望を提起する。 
 
テキスト・参考書及び自学自習についての情報 テキスト:田中耕治編『よくわかる授業論』 ミネルヴァ書房、2007年。
参考書:田中耕治編著『時代を拓いた教師たち : 戦後教育実践からのメッセージ 』日本標準、2005年。  
授業の形式  
評価の方法(評価の配点比率と評価の要点) 出席点、演習や討論への参加、授業の内容に関する課題のテストまたはレポート等により総合的に評価する。なお平常点を重視する。 
本授業に関する情報  
その他