科目情報
科目名 問題行動改善のための事例研究 
クラス − 
授業の概要 本授業は、いじめに関する深い見識と実践力を養うことを目的としている。まず、文献からいじめの傾向や具体的事例を掴んだうえで、担任教諭や学校長、スクールカウンセラー、教育委員会に聞き取り調査を行い、実際の対応と現実的課題を学ぶ。また、諸外国のいじめ対策事例を参照しつつ、現場で有効と考えられるいじめ対策モデルを各自構築していく。 
授業の到達目標 1.文献調査を通して学級や学校の構造分析を行い、いじめの生じる背景や要因を理解・説明することができる。
2.フィールドワークを通していじめ問題の現状と対応の仕方を理解し、その改善に向けた課題を見出すことができる。
3.いじめに係るわが国の具体的対応の事例及び諸外国のいじめ対策事例を参考にしながら、各自がいじめ対策モデルを作成できる。 
授業計画
内容
1オリエンテーション
 本授業全体の到達目標と、学習内容及び学習方法のガイダンスを行うとともに、それぞれの受講生の課題意識の鮮明化を図り、本授業を通して、自ら追求したい課題を明確にさせ、学習目標を設定させる。 
2いじめの現状
 いじめに関する文部科学省による統計及びその他の統計調査を分析し、討論する(文献調査)。 
3いじめと体罰や自殺との関連
 体罰との関連が考えられるいじめの具体的事例やいじめの結果自殺に至ったとされる事例を検証し、どのように関連があったのか分析・討論する(文献調査)。 
4フィールドワークの準備
 聞き取り調査を行うに当たって、小グループに分かれ、テーマや具体的質問項目を検討する。また、第9回、10回に聞き取り調査を整理する発表会を行うので、その報告内容や発表方法についても確認を行う。 
5担任教員への聞き取り調査
 協力校を訪問し、担任教員へ経験談や行っているいじめ対策等についてインタビューを行う。訪問に際しては、校内の子ども達の様子や施設、周辺環境などについても可能な範囲で観察を行う。 
6校長への聞き取り調査
 協力校を訪問し、校長へ経験談や校内のいじめ対策、教育委員会との連携等についてインタビューを行う。 
7スクールカウンセラーへの聞き取り調査
 スクールカウンセラーを訪問し、今日のいじめの傾向や日頃子どもに接するに当たって配慮している点、学校や教員との連携の仕方などについてインタビューを行う。インタビューに際しては守秘義務を守ることを徹底する。 
8教育委員会への聞き取り調査
 京都市教育委員会を訪問し、保護者や児童生徒からの相談事例や教育委員会としてどのようないじめ対策を行っているのかなどについてインタビューを行う。インタビューに際しては守秘義務を守ることを徹底する。 
9聞き取り調査発表@<担任教員・校長>
 発表においては、学校や学級におけるいじめ要因の分析を中心に行い、討論においては対応のあり方を中心に行う。 
10聞き取り調査発表A<スクールカウンセラー・教育委員会>
 発表においては、具体的対応の現状について報告を行い、討論においてはそこから見えてくる問題点(連携の必要等)を中心に行う。 
11各国のいじめ対策@<アメリカ>
 グループ毎に分担を決め、アメリカでなされているいじめ対策を紹介し、討論を行う。 
12各国のいじめ対策A<スウェーデン>
 グループ毎に分担を決め、スウェーデンでなされているいじめ対策を紹介し、討論を行う。 
13いじめ対策のあり方検討
 フィールドワークや事例研究、諸外国の例から得られた知見をもとに、いじめ対策モデルを各自で構築し、発表する。 
14第13回の続き 
15授業の振り返りと交流
 これまでのずべての学習活動を振り返って、本授業を通して学びとったことを発表し、交流する。 
 
テキスト・参考書及び自学自習についての情報  
授業の形式  
評価の方法(評価の配点比率と評価の要点) 授業中の発表・発言  50%
テスト又はレポート  50% 
本授業に関する情報  
その他