科目情報
科目名 現代科学論II 
クラス − 
授業の概要 最初に、我々が寿命をもち老化する仕組みとその生物学的意義に関する最近の研究の成果をできる限り平易に講述する。次に、我々の体にそなわる生体防御機構に関する近代から最近までの研究の成果をできる限り平易に講述する。また、最近の幹細胞生物学の急速な進歩と遺伝子操作の技術を組み合わせたバイオテクノロジーについて、その応用の可能性と生命倫理の問題について平易に概説する。 
授業の到達目標 授業計画に示す分野について生命科学の到達点と可能性を概括する。授業の全体を通して個々人の存在について受講生自身が考え、また、現代の社会における生命科学の意義と課題について考察する。 
授業計画 1. 「生物の寿命と老化」(5回)
有力な老化仮説をいくつか説明し、細胞レベル、分子・遺伝子レベルでの研究を、細胞の有限分裂能と細胞の分化、細胞の不死化、癌化、細胞死(アポトーシス)の各項目について平易に講述する。
2. 「生体防御機構」(4回)
近代からの免疫機構の研究を概括し、免疫系による自己と非自己の識別、外来分子個々の立体構造の特異的な認識、自己に対する不応答性と自己免疫について細胞レベル分子レベルで平易に講述する。
3. 「幹細胞生物学の進歩と再生医療」(3回)
哺乳類の胚性幹細胞 (ES細胞) 、造血幹細胞、神経幹細胞などの幹細胞に関する最新の知見と応用の可能性、特に臨床医学への応用の可能性、生命倫理の問題などにについて平易に概説する。
4. 「遺伝子操作の技術と応用」(2回)
 遺伝子の概念と機能、遺伝子組み替え、遺伝子導入、遺伝子導入動物、遺伝子治療の各項目について、学問的意義だけでなく社会的意義と影響も含めて平易に概説する。
 
テキスト・参考書及び自学自習についての情報 テキストは使用しない。必要に応じてプリントを配布する。
講義を聴いて抱いた興味や疑問について、図書館などを使い積極的に調べること。 
授業の形式 講義形式。 
評価の方法(評価の配点比率と評価の要点) 評価の60%は学期末の試験により行う。特に、講義の内容に基づく設問に対して、適切に、一貫した論旨で解答できるかどうかで判断する。また、評価の40%は、不定期に提出を求めるレポートによる。
 
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