科目情報
科目名 哲学特論 
クラス − 
授業の概要 ・「哲学」に取り組む方法にはいろいろあるが、その基本は「古典を読むこと」と「(自分にとって切実な問題であれば最善だと思うが、いずれにしても)問い、考え、表現すること」にある。君がそれらの取り組みに楽しみや意義を感じ、(たとえばスポーツや音楽などの技量を上げるためには必要なことだと当然視される)地道な基礎訓練も含め、実際に自分で「哲学する」、そうしたきっかけになる授業にしたいと思います。
・「西洋哲学・文学の伝統」や「現代の社会と思想」を理解するうえで重要な哲学者のひとりに、モンテーニュ(1533−1592)がいる。しかし、「クセージュ(わたしは何を知っているか)」、「エセー(エッセイ)」などの言葉は知っていても、実際に彼の著書を「ていねいに」読んだことがある人は少ないのではないだろうか。この授業を通して、受講者は、モンテーニュの思想形成、思想(内容)と表現(形式)の関係、モンテーニュの哲学の現代的意義などについて重要なことを学ぶとともに、直接に「哲学の古典」を読む機会を得ることになるだろう。 
授業の到達目標 ・「哲学的に」考え、表現することの「おもしろさ」と「むずかしさ」を経験し、(教員のサポートを受けつつ)実際に自分でいくつかの「主題」に取り組むことができる。
・「哲学の古典」の読み方(と「教え方」の一部)を知る。  
授業計画 1 ガイダンスと「哲学の古典の読み方」(導入)
2 モンテーニュの「思想と人生」の形成、そしてその背景
3 「モンテーニュの哲学」と「表現」
4 モンテーニュと政治・経済・倫理・宗教
5 モンテーニュと文化・芸術
6 「現在の、またこれからの、社会および思想にとっての」モンテーニュ
*以上、それぞれを1−3回の授業で取り上げる(順不同)。

・基本的に「講義」形式ではあるが、適宜、モンテーニュの著書の一部を読んだり、(受講者数や教室設備により未定だが)映像資料を活用したり、それらをきっかけに学生どうしで会話する機会も設けたい。
・「教員への質問」は歓迎します(もちろん授業の流れを無視されては困りますが)。また、受講者各自が任意の主題に「哲学的に」取り組むことをサポートしますから、遠慮せず、教員に働きかけてください。
・受講者全員に、「予習・復習」と「積極的な授業参加や課題への取り組み」を求めたいと思います。 
テキスト・参考書及び自学自習についての情報 テキストは使用しない。重要な論文や本の一部を配付し、それを読み、考える。
参考書及び自学自習についての情報は、授業においてそのつど指示する。  
授業の形式 講義 
評価の方法(評価の配点比率と評価の要点) 平常成績(50点)、試験成績(50点)により、総合的に評価する。
平常成績は、おもに出席率・積極性・理解度をもとにする。
試験成績は、「学期末試験」と(基本的に、実施時期および内容について、授業内でのみ通知する)「小テスト or 諸課題」の結果をもとにする。 
本授業に関する情報 ・継続的で、積極的な授業参加を望みます。
・ただ毎回座っていればそれだけで単位がとれて当然だとか、授業中の私語や授業と関係のない用事などに厳しく対処されるのは嫌だとか思う学生は、この授業に合わないと思います。その点では、はっきり言って厳しい授業です。
・とはいえ、上記のことが守られれば、(実際には受講を通して判断してもらうしかないけれど)基本的に、親しみやすく、ていねいな、そんな授業でありたいと思っています。  
その他