科目情報
科目名 社会教育特講 
クラス − 
授業の概要 グローバリゼーションの進展が地域における社会教育や生涯学習にどのようなインパクトを与えているかを、理論と実践の側面から検討する。
 社会教育や生涯学習は、本来地域住民が生き残りをかけて、地域の持つさまざまな課題を解決するために生み出された地域固有の学習の様式であった。そしてそこには、時間と空間に限定された局所的で一時的な<ローカルな知>によって支えられていた。 グローバリゼーションは、そのようなローカルな知を犠牲にして<普遍的な>『世界時間』と『世界空間』に変換していく。その結果、文化や教育までもグローバルな平準化の危機にさらされることとなった。しかしながら、本来、 グローバリゼーションが国民国家を超えて文化や教育をも平準化していくプロセスに抗して、新たな<ローカルな知>の萌芽がいたるところで見られる。このダイナミズムを、弁証法的に捉えなおしてみたい。
 また、グローバルな開発戦略の分析を通して、<ローカルな知>もまたグローバルな知として制度化にさらされることとなる。社会的、文化的に構築された知が、どのように再構築されていくかを具体的な地域や国家の事例を踏まえて説明したい。 
授業の到達目標 生涯学習は、あれこれの新しい知識や技術を習得することよりも、「学ぶことを学ぶこと」に主眼が置かれています。学ぶ(learn)よりも学びを編みなおすこと(unlearn)こそが求められるのです。これまで学校教育で学んできたことがらを、一度脱構築して、再構築するために本講義はあります。 
授業計画
内容
1イントロダクションー社会教育の新しい可能性 
2教育の時間の多様性 
3子どもの時間感覚・おとなの時間感覚 
4制度の時間・反制度の時間 
5教育の空間 
6子どもの空間感覚・おとなの空間感覚 
7教育の世界システム 
8子どものグローバルな再制度化 
9「子どもの権利条約」のもうひとつの読み方 
10「子どもと労働」再考 
11ローカルな知とは何か 
12新しい教育空間の創造 
13地域通貨と生涯学習 
14失われた感覚を取り戻す 
15まとめ 
 
テキスト・参考書及び自学自習についての情報 講義中適宜指示します。 
授業の形式 講義だけでなく、受講生諸君の積極的な報告や討論への参加を期待します。 
評価の方法(評価の配点比率と評価の要点) 出席状況(50%)とレポート(50%) 
本授業に関する情報 特記事項なし 
その他