科目名 |
社会科教育特論II |
クラス |
− |
授業の概要 |
社会科というと,何となく授業のイメージはあっても,「社会科教育」を科学するとなると「?」という人が多いように思われる。そこで、社会科教育学、すなわち「社会科教育」の「学」とはどういうものか、何を対象にどのような方法論を用いるのかを、前半の「社会認識形成論」と後半の「市民的資質育成論」の二つに分けて論じる.最後に,授業者が最近もっぱら研究し,今日的な課題ともなっているシティズンシップの教育について紹介する.初めて学ぶ人には基本的な文献を紹介しながら、既に学んだことのある人には先端的な課題を示しながら論じていきたい。 |
授業の到達目標 |
1.「概念的な知識」の「探究」によって社会認識が形成されていくプロセスがわかる。 2.意思決定、合意形成,ディベートなど様々なアプローチが、どのような市民的資質を子どもたちに育成しようとしているのかがわかる。 3.「静的な社会科」と「動的な社会科」,「狭い社会科」と「広い社会科」の枠組みのもとに,新しいシティズンシップの教育がどういうものかがわかる。 |
授業計画 |
1.社会認識教育論(1)理解から問題解決そして科学的説明へ 2.社会認識教育論(2)社会認識としての知識の獲得と知識の構造 3.社会認識構成論(3)社会認識教育論に基づく授業づくり 4.市民的資質育成論(1)海外における意思決定論研究はどのように始まったか 5.市民的資質育成論(2)個人的意思決定から集団的意思決定へ 6.市民的資質育成論(3)国内における代表的な意思決定論にはどのようなものがあるか 7.意思決定論の発展(1)としての「トゥールミンモデル」の活用と授業づくり 8.意思決定論の発展(2)としての「合意形成」と授業づくり 9.意思決定論の発展(3)としての「ディベート」体験 10.英国における新教科「シティズンシップ」(1)ナショナルカリキュラムや各種報告 11.英国における新教科「シティズンシップ」(2)教科書や教材,実際の授業紹介 12.日本における「市民科」の動き(1)社会科としての市民科 13.日本における「市民科」の動き(2)総合的な教科としての市民科 14.受講者による市民的資質の育成をめざす授業の発表とディスカッション(1) 15.受講者による市民的資質の育成をめざす授業の発表とディスカッション(1) |
テキスト・参考書及び自学自習についての情報 |
資料は必要に応じてその都度配布する。また、英国のシティズンシップについてはwebサイト等を紹介する。 |
授業の形式 |
講義を基本とするが、ワークショップ、ディスカッション等も取り入れる。 |
評価の方法(評価の配点比率と評価の要点) |
1)授業への参加と討論(50%), 2)各自の興味関心に基づいて、社会認識の形成若しくは市民的資質の育成に関する本を読んでのレポート(50%) |
本授業に関する情報 |
特記事項なし |
その他 |
|