科目情報
科目名 学校心理学総論 
クラス − 
授業の概要 学校心理学の理論を概観し、アメリカの学校心理士(スクールサイコロジスト)やイギリスの教育心理士についても紹介する。学校心理学の実践について検討を行い、学校現場で活かせるための方略について考察する。学校心理学から見た心理学や教育学の諸領域との関連性についても論じる。チーム援助に基づく発達支援や学習支援の事例を取り上げ、学校心理学の視点からの援助の在り方について参加者で検討する。 
授業の到達目標 学校心理学の概要を理解し、児童・生徒の発達支援や学習支援に活かせることを目指す。 
授業計画
内容
1学校心理学とは何か:本科目の全体的構造を提示し、学校心理学の特徴について概説する。併せて、今日の学校現場をとりまく心理的諸問題との関係を明らかにする。 
2アメリカと日本の学校心理学:アメリカと日本の学校心理学の特徴を紹介する。アメリカの学校心理士やイギリスの教育士の制度や養成についても触れる。 
3学校心理学と臨床心理学:学校心理学と臨床心理学の共通点と相違点を明らかこする。学校心理学と臨床心理学のコラボレーションについても触れる。 
4心理教育的サービス:学校心理学における3段階の心理教育的援助サービス(一次的援助サービス・二次的援助サーピス・三次的援助サーピス)を具体例を挙げて紹介する。 
5心理教育的アセスメノト(1):心理教育的アセスメノトの必要やその方法について紹介する。学校心理学のアセスメントでよく用いられる知能検査・発達検査・性格検査の概要について紹介する。 
6心理教育的アセスメント(2):知能検査WISC−Vを取り上げ、概要と解釈の仕方について紹介する。活用例についても取り上げる。 
7心理教育的アセスメント(3):K-ABCを取り上げ、概要と解釈の仕方について紹介する。活用例についても取り上げる。 
8チーム援助:学校におけるチーム援助の在り方を論じる。学校心理士・カウンセラー・養護教諭・教育相談主任・進路指導主任・学級担任・管理職との有機的連携の在り方について具体例を挙げて検討する。 
9特別支援教育と学校心理学:学校心理学からみた特別支援教育のり方について検討する。学校心理学から見た特別支援教育コーディネーターの役割や個別の指導計画、アセスメントの在り方について触れる。 
10教育評価と学校心理学:教育評価を児童・生徒の学習支援に活かす技法について学校心理学の視点で考察する。「確かな学力」を保障するための指導法や学カテストの作成、評価方法について紹介する。 
11キャリア教育、キャリアカウンセリングと学校心理学:開発的教育相談としてのキャリアカウンセリングについて学校心理学の視点で考察する。 
12学校心理学の事例分析(1):小学校の事例について検討する。 
13学校心理学の事例分析(2):中学校の事例について検討する。 
14学校心理学の事例分析(3):軽度発達障害児の事例について検討する。 
15全体的考察を行い、学校心理学のこれからの課題について論じる。 
 
テキスト・参考書及び自学自習についての情報 石隈利紀「学校心理学」誠信書房1999年 
学校心理士資格認定委員会「学校心理学ガイドブック第2版」風間書房2007年
参考書については、随時紹介する。 
授業の形式 講義が中心となるが、ロールプレイやグループワークなどの体験活動を採り入れる。そのため、欠席や遅刻をしないで下さい。  
評価の方法(評価の配点比率と評価の要点) レポート(80点)・発表(20点) 
本授業に関する情報 学校教育相談や生徒指導、特別支援教育においては「チーム支援」が大きな成果を挙げている。本授業では、「チーム支援」の在り方について触れるので、「生徒指導力高度化コース」以外の現職教員の院生の参加も期待したい。学校心理士の資格申請のための単位(新カリキュラム「I.学校心理学」)となる。  
その他