科目名 |
生物化学 |
クラス |
− |
授業の概要 |
この授業の前半では、生体触媒である酵素の働きを反応速度論的に理解できるように、阻害や調節作用を含めて講義する。その過程において、補酵素,機能性タンパク質や酵素反応の解析方法なども講義する予定である。後半では、生物は生体を構成している種々の物質を必要に応じて生合成または代謝分解していくが、それら基本的な物質の流れと、それに伴うエネルギーの流れについて講義する。 |
授業の到達目標 |
生体を構成する種々の基本的な物質の化学構造と物性・機能について、分子レベルで化学的に理解する。 |
授業計画 |
第1週.酵素反応の特徴 第2週.酵素反応に影響を及ぼす因子 第3週.酵素阻害剤と阻害の様式, 反応機構 第4週.酵素反応の解析方法 第5週.酵素の調節機構 第6週.細胞と生体エネルギー論 第7週.炭水化物の代謝:解糖 第8週.解糖の調節,Cori回路と糖新生 第9週.ペントースリン酸回路 第10週.TCA回路 第11週.電子伝達系と酸化的リン酸化 第12週.脂質の代謝 第13週.脂質の生合成 第14週.アミノ酸と核酸の代謝と生合成 第15週.光合成 |
テキスト・参考書及び自学自習についての情報 |
猪飼篤著,基礎の生化学 第2版,東京化学同人,もしくは, Larry G. Scheve著「ライフサイエンス基礎生化学」駒野ら訳,化学同人 参考書は講義中に適宜指示をする。 |
授業の形式 |
講義が主体であるが、小テストまたは演習問題についてレポートを課す。 |
評価の方法(評価の配点比率と評価の要点) |
期末試験の成績に、小テストやレポート等を加味する。 |
本授業に関する情報 |
前半の酵素反応においては,簡単な計算を行う。後半の代謝においては,生体物質の異化過程を構造式で表していくため,構造式が数多く出てくる。生体化学反応は数多くの化学反応が複雑に絡み合っているので,個々の回路や反応系を確実に理解することが重要である。 |
その他 |
化学IIおよび生物化学概論を受講済みであることが望ましい。この科目は平成22年度までの開講であるが,生命化学専攻生にとっては必修科目であるので,未履修者がいる限り開講する予定である。 |