科目名 |
ドイツ語IIB |
クラス |
− |
授業の概要 |
西洋の神話というと、ギリシア神話やローマ神話には馴染みのある人も多いと思いますが、ゲルマン神話となるとどうでしょう? 古代ゲルマン人は、宇宙を天上界(神々の世界)・地上界(人間の世界)・地下世界(瞑府)の三層に分けながら、これらがみなユグドラジルという宇宙樹によって貫かれ支えられているという、壮大な宇宙像を創りあげました。またゲルマン神話のもう一つの大きな特徴として、ゲルマンの神々は永遠に栄え存続するのではなく、はじめから神々と世界の破滅が予言されているという悲劇的な終末論的運命観があげられます。しかも、ゲルマンの神々はこの過酷な運命に唯々諾々と従うことをよしとせず、敢然とそれに挑みかかっていくのです。さてみなさん、こうしたゲルマン神話の世界にふれることで、私たちは、ワーグナーらドイツの芸術家の作品への理解を深めることはもちろん、あの Bump of chicken の4th アルバムもより楽しめたりするかもしれません。 |
授業の到達目標 |
辞書を大いに活用して語彙を増やしつつ、また、初級者向けの文法書には出てこないような文法事項も学び、生のドイツ語文献に独力でチャレンジできるまでの力をつけてもらいたいと思っています。卒業研究のときに参考文献の欄にドイツ語の本を挙げることができたらスゴイと思いませんか? |
授業計画 |
下記のテキストは、見開き2頁の左側1頁がドイツ語本文で右側1頁がその詳しい注釈となっており、「初等文法を終えた段階でも読みこなせるよう」配慮されています。それでも最初は難しく感じるかもしれませんが、丁寧に解説しますので心配いりません。みなさんの方でも、予習の際に疑問に感じた点など、どんどん質問してください。はじめは輪読形式でゆっくり、そのうち慣れてきたら担当を決めて少しペースをあげるかもしれません。そのあたりは受講生のドイツ語習熟度に合わせて柔軟に対応したいと思います。参考までに、以下にテキストの主要目次を掲げます。 1.ゲルマン神話の特徴(Der Charakter der germanischen Mythen) 2.ゲルマン神話の神々(Die Goetter der germanischen Mythen) 3.ゲルマン人の自然観・宗教観(Die Natur- und Religionsanschauung der Germanen) |
テキスト・参考書及び自学自習についての情報 |
テキスト:『ゲルマン神話への招待――宇宙樹ユグドラジルと神々』(金井英一・小林俊明編、白水社) 参考書:独和辞典、文法書、『エッダー 古代北欧歌謡集』(谷口幸男訳、新潮社)、『北欧神話と伝説』(グレンベック著、山室静訳、新潮社) |
授業の形式 |
演習 |
評価の方法(評価の配点比率と評価の要点) |
まず、2/3の出席は必須条件(欠席は2回で1回分の欠席と見なします)。それをクリアしたら、授業態度・課題への取り組みなどで評価する平常点8割と学期末テスト2割で採点します(履修者が少数の場合は平常点のみとなります)。 |
本授業に関する情報 |
特記事項なし |
その他 |
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