科目名 |
哲学概論 |
クラス |
− |
授業の概要 |
・この哲学概論は、「哲学」に関心のある学生に、また、「教職科目として」履修する学生に、「哲学することの基本」が身につくように工夫された授業です。きっと、これまであまり経験したことがない時間になるだろう。そうはいっても、「哲学って、何?」という人のほうが多いでしょう。いまはそれでまったく問題ありません。また、君が「哲学って、こういうことだよね」と思っていても、それは誤解かもしれない。先入観をもたずに、おもしろそうな気がするから、試しに「哲学すること」にチャレンジしてみようというくらいの気もちでもよいと思います。シラバスの「授業計画」の欄に、「哲学(すること)」の特徴を、ふたつだけ記すので、参考にしてください。
・「哲学すること」には、授業のなかでたんに受身でいるのではなく、能動的に「考える」姿勢が欠かせません。したがって、その単位取得には、「積極的な授業参加をつづけること」・「復習」・「小テスト、課題などの取り組み」が求められます。「予習」は毎回必要なわけではないけれども、自主的で積極的な学習を奨励します。 |
授業の到達目標 |
・基礎的なレベルではあるが、「自由」、「社会(法・政治・経済など)・倫理」、「言論」、「教育」、「笑い」、「コミュニケーション」、「ひとりでいることと仲間といること」、「人間についての理解」などに関して、「哲学的に」考え、話し合い、表現することができるようになる。
・どのようにして「映像資料(映画、テレビドラマなど)」や「読書資料」を解釈するか、その重要な点を知り、自分でも実践できるようになる。
・現在の日本の社会や教育において具体的に「哲学(すること)」はどのように生かされるかについて、君自身のアイデアを明確にする。 |
授業計画 |
・「哲学って、何?」---「哲学(すること)」の特徴から、ふたつだけ紹介しよう。
1 哲学が重視することのひとつは、君が「あたりまえだ」・「しかたないね」と思っていることについて、「ほんとうにそうなのかな?」・「ちがう見方はできないかな?」などといろいろ徹底的に考えてみることです。その意味で、哲学は「多様な」そして「自由な」知的行為だと言えるでしょう。
2 大学で学ぶ学問には、ふつう、その学問ごとに取り上げられる「分野・領域の制限」があります。たとえば法学は「法」を、経済学は「経済」を、芸術学は「芸術」を、環境科学は「自然環境とそれに関する科学・技術」を扱います。しかし、「哲学(すること)」には、この分野・領域の問題を扱ってはいけないということがありません。簡単に例を挙げるだけでも、「科学の哲学」、「社会の哲学」、「芸術の哲学」、「笑いの哲学」などあり、多種多様な「---を哲学すること」があると思えばよいのです。その意味でも、哲学は「多様な」そして「自由な」知的行いです。
・各回の授業内容(順不同)については下記の表を見てください。また、「よい言論」、「コミュニケーション」、「哲学することの教育」、「映像資料から哲学すること」、そして「哲学書を読むこと」は、(ある回の授業だけでというのではなく)適宜授業で取り上げる。
回 |
内容 |
1 | ガイダンス。 |
2 | 映像資料を活用して、日常を哲学することをはじめる。 |
3 | 「恋愛・性」を哲学する。 |
4 | 「規制する」人間とその社会について考える -1 |
5 | 「(自由を+自由のために)規制する」人間とその社会について考える -2 |
6 | 「行為する」人間とその社会について考える -1 |
7 | 「(自由に)行為する」人間とその社会について考える -2 |
8 | 哲学カフェをやってみよう。 |
9 | 調整日 |
10 | 「笑う」人間とその社会について考える -1 |
11 | 「笑う」人間とその社会について考える -2 |
12 | 「評価する」人間とその社会について考える -1 |
13 | 「(道徳的に+道徳外的に)評価する」人間とその社会について考える -2 |
14 | 「ひとりでいることと仲間といること」を哲学する。 |
15 | まとめ |
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テキスト・参考書及び自学自習についての情報 |
テキストは指定しない。 ただし、しばしば「読書資料」を配布する。また、授業内で、参考書や自学自習の情報もどんどん提供する。積極的にそれらに取り組んでほしい。 |
授業の形式 |
・講義形式 しかし、授業に参加する人がただ受身でいるような授業ではなく、「映像資料」や「読解資料」もたくさん活用し(「人の話を聞き、自分の意見を述べる」グループワークを行うこともあるかもしれない)、具体的かつ理論的に「哲学すること」に取り組めるように工夫します。 |
評価の方法(評価の配点比率と評価の要点) |
平常成績(60点)、試験成績(40点)により、総合的に評価する。 ・平常成績は、おもに授業参加の積極性、小テスト・課題・グループワークなどを通してはかられる理解度・表現力をもとに評価する。 ・「小テスト」や「課題」は授業内だけで通知するので、その点、注意すること。 ・試験成績は、学期末試験の結果をもとにする。 |
本授業に関する情報 |
・継続的で、積極的な授業参加を望みます。 ・ただ毎回座っていればそれだけで単位がとれて当然だとか、授業中の私語や授業と関係のない用事などに厳しく対処されるのは嫌だとか思う学生は、この授業に合わないと思います。その点では、はっきり言って厳しい授業です。 ・とはいえ、上記のことが守られれば、(実際には受講を通して判断してもらうしかないけれど)基本的に、親しみやすく、ていねいで、おもしろい、そんな授業でありたいと思っています。 |
その他 |
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