科目情報
科目名 地理学研究 
クラス − 
授業の概要 ◆特定地域における野外実習、およびそれに先立つデスクワークを通じて、地域を多面的に理解する。
◆今年度の特定地域(現地実習の実施地域)は香川県(高松市、宇多津町、丸亀市、琴平町)である。テーマに恵まれた地域なので次に示す5つの柱を設定する。
1)城下町の都市構造(高松、丸亀)
2)都市規模に応じて異なる商店街の実情と活性化の取り組み(高松、丸亀、琴平)
3)ライフスタイルの変化と地場産業の変容(丸亀)
4)門前町の都市構造と山岳信仰(琴平)
5)巨大プロジェクト「瀬戸大橋」の実像(宇多津)
◆現地実習の概略
・現地で2泊、現地集合(JR高松駅)&現地解散(JR宇多津駅またはJR坂出駅)を予定している。
・現地集合は、8月6日(土)の午前11時30分、現地解散は8月8日(月)の正午ころを予定している。 
授業の到達目標 地理学研究には,文献読解・統計処理・地図作成などの室内作業(デスクワーク、インドアワーク)と現地調査(フィールドワークが必要である。本授業科目で受講生諸君は,これらの両面の基礎を経験し,その能力を磨いていくことになる。地域を地理学的に観察する能力が備われば,漫然と楽しむだけの旅が「もったいない」と思えるようになれるはずである。
【「学士力」の内容に関する記載】
1.2泊3日の現地実習(フィールドワーク)を通じて,文化・社会・自然に関する知識が深められる。《知識・理解》
2、文献渉猟と文献紹介によって情報リテラシー能力を高めることができる。《汎用的スキル》
3.フィールそワークでの団体行動によって,学校教育現場で不可欠なチームワークの大切さを体験的に学ぶことができる。《態  度・方向性》
4.自然・社会・人文を総合した地理学的な地域観察によって,地域固有の問題点や長短所を見出し,改善を要する部分を創造的  な取り組みで解決していける能力が育てられる。《総合的な学習経験と創造的思考力》 
授業計画 ◆4月中:予備登録(香川研究室=B棟3階)⇒前期開講日の正午に予備登録用紙を香川研究室のドア付近に貼付する。受講希望者は、特に下の「その他」欄に記載した内容を了承のうえ、予備登録用紙に必要事項を記入すること。
◆上記の予備登録は前期開講日から1週間で一旦打ち切るが、この間に予備登録できるのは3回生以上に限る。予備登録の開始から丁度一週間後の正午に定員を満たしていない場合、その余剰枠について、更に一週間にわたって第二次予備登録を実施する。第二次予備登録には、1・2回生も記名できるが、3回生以上を優先するので必ず受講できるとは限らない。
◆正式な受講許可学生は4月末日までに出来るだけ早く、予備登録と同じ場所に掲示する
◆5〜7月:月に1〜2回の事前学習(受講生による論文紹介と質疑応答など。原則として水曜の午後)。長い場合は4限の終了時刻を超えることもある。
◆8月:2泊3日の行程で現地実習を実施(現地での簡単なフィールドワーク及び宿舎での討論)する。現地解散日から一週間以内に1600字程度のレポートを提出。レポート課題については現地実習中に指示する。 
テキスト・参考書及び自学自習についての情報 ◆テキストは使用しない。
◆本授業科目に準ずる過去6回分の実施記録は、京都教育大学教育実践研究紀要3号(2003)、同5号(2005)、同7号(2007)、同9号(2009)、同10号(2010)、第11号(2011)を参照のこと。それぞれに所収されている論文タイトル(副題省略)は、3号が「東京を歩く」、5号が「道央探訪」、7号が「長崎ば、さるかんね」、9号が「道南〜道央のエクステンシブ型フィールドトリップ」、10号が「歩くぞなもし城下町」。11号が「歴史的遺産の『まちづくり』への応用から学ぶ」。このうち7号以降について、インターネットでも閲覧が可能(ただしアクロバットリーダーが必要)であるが、3号と5号については附属図書館で閲覧のこと(7号、9号、10号についても図書館で閲覧可能)。
◆事前学習における論文検索については、各種検索エンジンを活用するか、B棟3階の地理学演習室に収蔵している『地理学文献目録』(第1集〜第12集)を利用すること。 
授業の形式 5〜7月:演習形式による論文紹介と討論(デスクワーク[インドアワーク])
8月:現地実習(フィールドワーク)、授業時間外でのレポート作成 
評価の方法(評価の配点比率と評価の要点) ◆5〜7月の事前学習での積極性:30%
⇒論文紹介に際しては、CiNii殻からダウンロードが可能な論文よりも、地理学雑誌に載った本格的な論文、本学に所蔵されていない雑誌の論文を紹介した方が高く評価される。
◆8月の現地実習での積極性:50%
⇒遅刻、メモを取らないなど縦横態度が悪い者は高い評価が出来ない。
◆解散日から一週間後が締切のレポート(約1600字)の内容:20%
⇒内容を熟読して現地での行動や考察を評価する。提出期限に遅れると不合格になることがある。 
本授業に関する情報 ◆京都と現地との往復交通費、宿泊料金、食費、雑費などの合計で35000〜40000円程度を要する。
◆宿舎予約や旅行保健との関係で、ゴールデンウィーク後の指定期日に20000円を集金する。
◆現地までの移動に団体乗車券(学割よりも安価)での移動を希望する者は、その代金を集金することがある。 
その他 ◆受講生数が多過ぎると円滑な授業運営が出来ないため、今年度は定員を30名とする。
◆予備登録において定員を超過した場合、1・2回生は受講できない場合がある。
◆予備登録後の取り消しは、真に受講を希望する学生の妨げになるので、事前学習や現地実習の日程、所要費用などを熟考のうえ予備登録を行うこと。受講許可学生の発表後、所定期間(5月上旬〜中旬)を過ぎると原則的に取り消しはできない。いったん納付した宿泊費等は全額を返金できないことがある。