科目情報
科目名 地理学概論 
クラス − 
授業の概要 下記の「授業計画」に沿って、第1〜10回では地理学の基礎に関わる知識の習得を図ります。第11回は第10回までの範囲についての到達度テスト、第11回(到達度テストの後)〜第15回は、地理学に不可欠な地誌的視点に立脚した地域観察、さらに観察結果の記述技法の習得を図ります。高等学校で「地理」を履修していない諸君でも無理なく受講できるよう工夫しますので、安心して受講してください。 
授業の到達目標 自然科学・人文科学・社会科学の全てに及ぶ「総合的な学問」としての地理学の魅力を,理解し伝授できるようになりましょう。地理学に関心を持ってそれを理解し応用することは,賢くスマートに日常生活を送ることに直結します。
【「学士力」の内容に関する記述】
1.全体を通じて,地理学が得意とする文化・社会・自然に対する基礎的な知識とその習得方法が身につきます。
  また11回目以降では,地域研究の啓蒙書に触れることで,多文化・異文化に関する知識が得られます。《知識・理解》
2.地図作成や地域観察の基礎的な技法が習得できます。《汎用的スキル》
3.地理学的に地域を観察できる習慣が身につきます。《態度・志向性》 
授業計画
内容
1ガイダンス、教科書Aの第1章「これから地理学を学ぶ人のために」 
2教科書Aの第2章「大学で学ぶ地理学」と第3章「地理学を学んで社会に出る(就職・出口)」 
3教科書Aの第4章「地理学の諸分野、地域区分の概念」 
4教科書Aの第5章「地理学研究のための基本文献と情報検索」 
5教科書Aの第6章「地図類と空中写真・衛星画像の利用」 
6教科書Aの第7章「主題図の作成」 
7教科書Aの第8章「統計とその利用」 
8教科書Aの第9章「コンピュータの利用とGIS(地理情報システム)」 
9教科書Aの第10章「フィールドワーク」 
10教科書Aの第11章「プレゼンテーション、卒業論文の執筆」 
11到達度テスト(50分、範囲は1回目〜10回目で扱った内容)
11回目以降のガイダンス「地理学における地誌学的な視点の重要性」、教科書Bの序章「バンクーバーはどういう都市か?」 
12教科書Bの第1章「バンクーバーへのいざない」 
13教科書Bの第2章「動く、乗る、楽しむ---乗ってみたい珍しい乗り物たち」 
14教科書Bの第3章「バンク^バーのエッセンス---ダウンタウンンとスタンレーパーク」の第1節〜第3節 
15教科書Bの第5章「ぶらぶら、らぶらぶ市街地」 
 
テキスト・参考書 【教科書A】第1回〜第10回で使用します。新学期に生協の教科書コーナーで取り扱い予定。
野間晴雄・香川貴志・土平 博・河角龍典・小原丈明共著(2012)『ジオ・パルNEO』海青社。本体2500円。
【教科書B】第11回以降で使用します。6月中旬頃から生協書籍部で取り扱い予定。
香川貴志(2010)『バンクーバーはなぜ世界一住みやすい都市なのか』ナカニシヤ出版。本体1800円。
★これらの教科書は、難解な専門書ではなく、初学者向けに著された入門書・啓蒙書です。両者ともに地理学の楽しさを存分に味わっていただけます。 
自学自習についての情報 予習は必ずしも要しませんが、復習は30分程度でもよいので教科書やノートを読み直してください。このような学習習慣が教員採用試験、就職試験、大学院入学試験などでの合格に結びつきます。 
授業の形式 基本的に講義ですが、講義中に簡単な作業を課すことがあります。宿題を課すこともあります。 
評価の方法(評価の配点比率と評価の要点) 到達度テスト(40%)、講義中に出す課題・宿題(35%)、前期末試験(25%)
到達度テストは第1回〜第10回(教科書Aの第11章まで)の内容、前期末試験は第11回〜第15回(教科書B)の内容。 
その他 ◆本授業科目は、「教員採用試験ではコレが出る!」という類のものではなく、大学での学習や研究を円滑に進めるための基礎力育成に主眼を置いています。その意味では試験対策の「How to 」ではありませんが、それ以前に必要なものを習得できます。実は、これが試験対策や社会生活で生きてくる能力なのです。
◆1〜10回目は、内容に応じて1つの章を2回に分けたり、2つの章を1回で行ったり、多少の変更を施すことがあります。
◆高等学校の地理歴史科では「地理」が選択科目になっているので、「地理」を履修していない人も多いのではないでしょうか。しかし、高等学校での「地理A」や「地理B」と大学における「地理学」は似て非なる部分が多くあります。「地理」が好きな人、嫌いな人、高等学校で習ったことが無い人、全ての人に「地理学」を知るチャンスがあります。実のところ、地理学は我われの日常生活に欠かせない知識と技能の宝庫です。たとえば、カーナビの地図、携帯電話の案内地図も全て地理学の研究成果の応用です。この講義科目を履修することで、このような「知」へのパスポートを得ることができます。