科目名 |
哲学研究 |
クラス |
− |
授業の概要 |
◎これは、哲学に関心のある学生に、「哲学することの基本」と「君の関心のあるテーマに関して他のひととともに(基本レベル以上に)哲学することを進めること」が身につくように工夫された授業です。また、後期の「哲学研究」を受講する前に「(前期に設置された)哲学概論」を受講した経験があれば「哲学研究の導入として」助けになると思います。
◎「哲学すること」に取り組む方法にはいろいろあるが、その基本のひとつは「〈常識〉や〈どのように主題化・考察すればよいかわかりにくいこと〉をできるだけ明確に問い、考え、話し合い、表現すること」にある。この「哲学研究」では、哲学することを身につけることとともに、それを他のひととともに進めること、さらにそのことを伝えることなどの点でも力になるように工夫して、授業を進めます。きっとおもしろい授業になると思いますが、そのためにも積極的に参加してほしい。
◎2012年度は、主題として、とくに「〈生きやすい〉と〈生きにくい〉」および「〈マジョリティ〉と〈マイノリティ〉」に関することを重点的に取り上げる予定です。 |
授業の到達目標 |
◎「哲学的に」考え、話し合い、表現することの「おもしろさ」と「むずかしさ」を経験し、(教員のサポートを受けつつ)実際に自分でいくつかの「哲学的な実践」に取り組むことができる。
◎「哲学することの〈楽しさ・有意義〉を経験すること、そしてそれを伝えること」について、また、「現在の日本の社会や教育において哲学することはどのように生かされるかということ」について、君自身のアイデアを明確にする。 |
授業計画 |
◎テキストは使用せず、映像資料、読書資料、さまざまなワーク(グループで話し合う機会を含む)を活用する機会が多い。「教師が概説するのをただ聞いて板書を写す」というような時間は非常に少ない授業です。また、授業の後半では、学生が発表することを生かしたものを実施することもある。
◎「哲学って、何?」・「哲学(すること)」の特徴については、前期の「哲学概論」の「授業計画」の欄を参照してください。また、「哲学研究」のねらいはまったく「教職」に限定しません。しかし、もし「教育」という点を強調してこの授業を特徴づければ、それは、君が「どのように、哲学を学び、教えるのがよいか」ということについていろいろ考え、経験する機会にもなるものだと言えるだろう。
◎各回の授業内容(順不同)については、下を見てください。ただし、比較的少人数の授業になると思うから、授業の進め方に関しても授業内容に関しても(参加者の希望も聞きながら)柔軟に対応することになります。その点、理解して参加してください。最後に。「哲学すること」には、たんに受身でいるのではなく、能動的に「考える」姿勢が欠かせません。したがって、その単位取得には、「積極的な授業参加をつづけること」、「課題への熱心な取り組み」などが求められます。
1-2 ガイダンス
3-5 この社会で、また学校生活で、さまざまに「生きにくい」という経験について哲学してみよう。
6-8 「〈笑う〉人間とその社会」について哲学する
9-12 この社会で「多数派」・「主流」・「はやり」に属さなくても、つまり「マイノリティになること」で 元気にやれる場合もあるじゃないかという経験について哲学してみよう。
13-15 おのおのの学生の希望を聞き、自在に展開する。学生による発表の機会もある。
以上、順不同。 |
テキスト・参考書 |
テキストは使用しない。重要な論文や本の一部を配付し、それを読み、考えることはあります。 |
自学自習についての情報 |
参考書及び自学自習についての情報は、授業においてそのつど指示します。 |
授業の形式 |
もちろん講義もあるが、授業内容の多くの部分で、「映像資料や読解資料を解釈する」、「グループで話し合う」など、学生が積極的に参加する機会がある。 |
評価の方法(評価の配点比率と評価の要点) |
平常成績のみで(100点)評価する。 成績は、おもに「授業参加の積極性」と「理解度・表現力」をもとに、総合的に評価する。詳細は、最初の授業で説明する。 |
その他 |
・継続的で、積極的な授業参加を望みます。君が熱心に取り組めば、基本的に親しみやすく、おもしろい、そんな授業だと思えるでしょう。
・受講制限はありませんが、「哲学概論」を受講したことがあると授業に慣れるのが早いでしょう。 |