科目情報
科目名 障害児教育I 
クラス − 
授業の概要 特別支援教育の構想と課題について,目的,原理および権利論の立場から考察を進め,特別支援教育の在り方を問う。特に統合的環境における個別支援の捉え方、個別的対応と機関間連携、生活ベースでの支援と教育的側面での支援の関係等に焦点を当てながら講義を進める。 
授業の到達目標 ・特別支援教育の目的・理念についての基本的理解。
・子どもの持つ特別なニーズに基づく発達課題設定の意義についての基本的理解。
・自己選択・自己決定・参加の意義の理解と対応方法への理解。
・個別の教育支援計画の意義と作成の実際についての理解。
・特別支援教育の基礎理論を理解するとともに、同僚や保護者にわかりやすく説明できる力をつける。 
授業計画
内容
1オリエンテーション 
2子ども理解の方法 
3子どもを巡る情報とその取り扱い 
4障害児理解の方法 
5障害児への対処原理 I 
6障害児への対処原理 II 
7障害児に関する権利論的考察 
8障害児の教育保障に関する制度論的考察 
9障害児教育の財政と平等論 
10障害児者の処遇の歴史 
11障害児教育の歴史的展開 
12特別支援教育の制度と基本原理 I 
13特別支援教育の制度と基本原理 II 
14特別支援教育構想と地域システム 
15特別支援教育の課題と展望 
 
テキスト・参考書 テキスト:特に指定しない。必要に応じプリント資料等を配布する。
参考書:藤井聰尚編著『特別支援教育とこれからの養護学校』、ミネルヴァ書房、2004。
他、講義時に紹介する。
特別支援教育に関する報告書・答申等を通読しておくことが望ましい。 
自学自習についての情報 障害に対してネガティブなとらえ方がなされていた時代からインクルーシブな対応が求められている現在までの障害観・障害児者観の変化やインクルージョンの意義について、考えてみましょう。制度の変遷や教育方法の変化に時代的背景が影響していることに気がつくと思います。そこから出発して、保護者の思いや本人の気持ち等との距離感を探っていくのも興味深いものがあります。
また、外国の障害児教育との比較研究を行う時には、文化的背景の違いを理解する必要があります。上記の時代的背景と考え併せて視点を設定すると、しっかりした研究へと発展させることができそうです。 
授業の形式 講義を中心に進めるが、グループによる課題研究などを通じて、参画型授業を行う。 
評価の方法(評価の配点比率と評価の要点) 出席状況・中間課題・最終レポート等の成果を総合して判定する。 
その他 第2回授業時(集中講義の場合は1日目)に小レポート(ワープロ打ち2000字程度)を準備すること。(提出用と自分用の計2部)テーマは「地域生活をベースに障害児を教育することの意義について」とする。