科目情報
科目名 英米文学講読IIA 
クラス − 
授業の概要 19世紀アメリカン・ルネサンスの代表する作家Nathaniel Hawthorneの長編ロマンスThe House of the Seven Gables(『七破風の館』, 1851)を原書で読む。呪われた館とそこに亡霊のごとく隠棲する住人たちの不可思議な運命を描いたこの作品は、しばしば怪奇ロマンスとして分類されるものの、そうした枠には到底収まりきらない深みや複雑さを備えている。19世紀アメリカの文化、歴史、作家自身の精神傾向などをふまえ、かつ、何気ない言葉の背後に潜む象徴性や暗示性を捉えながら、作品に込められたメッセージを読み取る力を身につけていってもらいたい。

なお、この作品は長編であるゆえ読む分量が多い。すべてを精読するのではなく、作品のエッセンスを抽出しながら読み進めるため、受講者には和訳や意見の発表のみならず、適宜、物語の筋の要約も行ってもらうことになる。予習は不可欠である。 
授業の到達目標 ・詩的散文と呼ばれるHawthorneの文体に触れることで、言葉に対する感性を養いながら、英文読解能力を向上させる。
・作品の背景にある文化や歴史、思想を知るとともに、伝統的な文学的レトリックを学び、作品分析の基礎力を身につける。 
授業計画 以下のように進める予定はしているが、進度は受講者の様子をみて調節する。
内容
1Introduction, Chapter 9: Clifford and Phoebe 
2Chapter 9: Clifford and Phoebe 
3Chapter 10: The Pyncheon-Garden 
4Chapter 11: The Arched Window 
5Chapter 12: The Daguerreotypist 
6Chapter 13: Alice Pyncheon 
7Chapter 13: Alice Pyncheon 
8Chapter 14: Phoebe's Good Bye 
9Chapter 15: The Scowl and Smile 
10Chapter 16: Clifford's Chamber 
11Chaper 17: The Flight of Two Owls 
12Chapter 18: Governor Pyncheon 
13Chapter 19: Alice's Posies 
14Chapter 20: The Flower of Eden 
15Chapter 21: The Departure 
 
テキスト・参考書 Nathaniel Hawthorne, The House of the Seven Gables(Oxford UP) ISBN-13: 978-0199539123
※テキストはあらかじめ入手しておくこと。  
自学自習についての情報 予習は必須。
予習を前提に授業を行うので、毎回指定された個所(15ページ程度)をしっかり読み込み、準備しておくこと。 
授業の形式 演習と講義。
受講者には毎回こちらが指定する個所を予習してきてもらい、授業中に随時、要約や和訳等を行ってもらう。教員はそれに対する解説を加える。 
評価の方法(評価の配点比率と評価の要点) 授業態度+発表内容(30%)、クイズ(10%)、レポート(20%)、定期試験(40%)により総合評価する。
※授業回数の1/3以上を欠席した場合は単位を認めない。遅刻、早退は3回で1回の欠席と見なす。 
その他 原則として、英米文学講読TAを履修したうえで受講してください。