科目情報
科目名 英米文学講読IIIA 
クラス − 
授業の概要 シェイクスピア喜劇の代表作、Twelfth Nightの前半を読み進みながら、映像や朗読テープなどを用いてせりふの響きに触れ、演じられるものとしてシェイクスピアの代表作を味わいます。前期は語学的な理解に焦点をあてながら、シェイクスピア劇の基本的な前提を学びます。 
授業の到達目標 (1)シェイクスピア時代の英語,つまり初期近代英語の特徴を掴むこと。
(2)当時の英語から振り返って、歴史的に今の英語を理解する視点を得ること。
(3)時代背景や当時の劇場構造、劇の作り方など、シェイクスピア劇を理解するための基礎的知識を修得すること。 
授業計画
内容
1Introduction:シェイクスピアの生涯とその時代 
2シェイクスピア時代の演劇と劇場――宮内大臣一座、グローブ座 
3シェイクスピア時代の英語――代名詞、法助動詞、助動詞doを使わない疑問文・否定文 
4I.i.1-39――劇の始まり方、名前、韻文 
5I.ii.1 I.iii.40――難破 
6I.iii.41-133――subplot 
7I.iv.1-I.v.60――道化 
8I.v.61-170――変装 
9I.v.171-294――少年俳優(1) 
10II.i.1-II.iii.37――少年俳優(2) 
11II.iii.38 - II.iii.179――劇における歌 
12II.iv.1-123――少年俳優(3) 
13II.v.1-105――手紙の劇的機能(1) 
14II.v.106-185――手紙の劇的機能(2) 
15criticism――変装(2) 
 
テキスト・参考書 教科書: 安西徹雄(編注)『十二夜』大修館シェイクスピア双書、大修館書店 978-4469142624
参考書: 大場建治(翻訳)『宴の夜 ―Twelfth Night』研究社 978-4327180041
市川三喜・嶺卓二(編注)『十二夜』研究社詳注シェイクスピア叢書 978-4327060190 品切れ
辞書:  David Crystal, Shakespeare'a Words (Penguin, USA) 978-0140291179 
自学自習についての情報 下読みをして授業に臨んでください。
研究社シェイクスピア叢書は古いですが、初学者向けに詳しい注釈がついています。図書館にあれば参照すればよいでしょう。Shakespeare's Wordsは作品中のほぼすべての単語を載せた大部な辞書ですが、ペーパーバック版は約2000円で入手できます。
出版されている翻訳は、英語の構文を明らかにするためではなく、舞台で使用するために腐心されています。大づかみに場面を理解するには役立ちますが、高校時代の英文解釈と違って、英文構造や細部の理解にはあまり役立ちません。しっかりと原文と向き合いましょう。
 劇の流れを大づかみに理解するために、翻訳で最初に全体を読んでおくことは有益です。図書館では筑摩書房版のシェイクスピア全集も利用できます。小田島雄志訳『十二夜』白水Uブックスのほか、文庫版では松岡和子訳『十二夜』(ちくま文庫)、安西徹雄訳(光文社古典文庫)も優れています。 
授業の形式 講義と演習 
評価の方法(評価の配点比率と評価の要点) 期末試験【初期近代英語の文法的知識と、テクストの語学的理解】 50%
レポート【シェイクスピアの他の喜劇を読んで日本語で論じる】  50% 
その他 学期の最初に重要な情報を講義しますので、必ず最初から出席すること!授業中の自発的な質問や発言を歓迎します。能動的に授業に参加してくれることが大切です。とくにテープを聴いたり、映像をみたりするときには、集中して分析的に鑑賞してください。