科目情報

科目名 造形教育概論  クラス −  授業の概要 この授業は、人が誕生してから幼稚園・小学校・中学校・高等学校と幅広い発達の状況で、創造的な美術学習がいかに成立していくのかを明らかにすることが目的である。それぞれの発達は、分離されて理解されやすいが、近年小中連携、中高連携など、統一した視点が必要とされている。この授業では、美術教育を縦断的・横断的に幅広い発達を見通し、各種の学校概念を越えて、芸術表現と鑑賞が人間の根本的な欲求としていかに成立しているのか根本理念を究明するスタートラインとしていく。教育現場の子どもの絵画など諸作品、子どもの展覧会の開催現場での実体験など実際場面を授業に取り入れて、理論と実践を架橋した学びを進めていく。   授業の到達目標 （１） 美術教育の学習内容の独自性について理解を深める。 （２） 造形芸術の発達と実態を知る。 （３） 美術教育のキー概念（イメージ、表象、深層心理、個性など）の特性に触れる。 （４） 美術教育実践の課題のありかをさぐる。 （５） 美術教育の成立過程の基礎をおさえる。  授業計画 回 内容 1 【美術教育のキー概念】 　ガイダンス（美術教育とは）  2 　「注目したい美術教育実践１」：「いのちの造形」：障害児（者）の表現　近江学園、びわこ学園の事例から  3 　子どもを見る視点、教育の創設、田村一二、一麦寮の実践の事例から  4 　「注目したい美術教育実践２」：北川民次のメキシコの実践  5 【造形能力の発達理論】 ローエンフェルドの発達論、フロイト・ユング深層心理学  6 【学習指導要領】 　感性の「成長・発達」をとりまく問題性と取り組み  7 【美術学習の独自性】 　芸術学習の独自性（芸術学・現象学の観点から）   8 【子どもの作品展の現場】 　幼児期・学齢期の子どもの美術　　  9 「子どもとともにいきる」実態を経験するために、子どもの絵画表現など 　創作への思いの現場を体験する。  10 【子どもの美術作品の発達的特色と美術学習の実践的課題】 　幼年期の作品の特色  11 　児童期の作品の特色  12 【世界の美術教育】 　世界の芸術教育の成立（教科の成立からバウハウス、現代の学校教育まで）  13 　世界の芸術教育の成立（教科の成立からバウハウス、現代の学校教育まで）  14 日本の美術教育 　日本の芸術教育の成立  15 　日本の芸術教育の成立    テキスト・参考書 ・竹内 博、長町 充家、春日 明夫、村田 利裕編、『アート教育を学ぶ人のために』、世界思想社  自学自習についての情報   授業の形式 ・講義、演習形式で実施する。  評価の方法（評価の配点比率と評価の要点） 発達段階や基礎知識に関する小試験　１０点 発表１回　　　　　　 　　　　　３０点 最終レポート　　　　　 　　　　６０点  その他 準備物・日程などの入った詳細なシラバスは、授業開始時に指示する。