科目名 |
学校保健特論II |
クラス |
− |
授業の概要 |
1.児童生徒の心理社会的な発達過程や特徴について知識を整理する。 2.児童生徒にみられる精神保健上の問題について、教職高度化に対応すべく学校臨床的に実践的な学習をする。 3.こどもと思春期に対するエビデンスのある効果的かつ適切な支援法について学ぶ。 |
授業の到達目標 |
1.こども、思春期、青年期心性が援助実践の現場で、必要十分に理解できるようになる。 2.発達障害こどもの学校生活への適応支援に必要となる学校精神保健学を実際の学校現場で、高度に応用できるようになる。 3.保健体育授業、スクールカウンセリング、保健室業務、担任業務、管理職業務、教育相談業務などの実施や連携の場面において、高度に必要とされる精神保健サービスの実践で中心的に活躍できるようになる。 |
授業計画 |
回 |
内容 |
1 | オリエンテーション、こどものからだの成長と発達 |
2 | こどものこころの成長と発達 |
3 | 学校精神保健の視座:1.知的障害と知能検査 |
4 | 学校精神保健の視座:2-1.自閉症スペクトラム障害と発達検査、心の理論、アタッチメント、メンタライゼーション |
5 | 学校精神保健の視座:2-2.破壊的行動障害の進展:注意欠如/多動性障害、反抗挑戦性障害、素行障害、反社会性パーソナリティ障害 |
6 | 学校精神保健の視座:3.パーソナリティの成長とパーソナリティ検査 |
7 | 学校精神保健各論:1.乳幼児期、特に口唇期、肛門期に見られるこころの健康の問題 |
8 | 学校精神保健各論:2.幼児期、特にエディプス期に見られるこころの健康の問題 |
9 | 学校精神保健各論:3.児童期、特に潜伏期に見られるこころの健康の問題 |
10 | 学校精神保健各論:4.こどもの心身症に見られる心身相関 |
11 | 学校精神保健各論:5.児童虐待と解離性障害、ADHD様症状、愛着性障害、PTSD |
12 | 学校精神保健各論:6.思春期の摂食障害 |
13 | 学校精神保健各論:7.不登校と関係する精神保健上の問題、起立性調節障害、ナルコレプシーなど |
14 | 学校精神保健各論:8.こどもの統合失調症と双極性障害、うつ病 |
15 | 学校精神保健各論:9.こどものリストカット、援助交際、いじめ、自殺など |
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テキスト・参考書 |
テキスト:本城秀次編「よくわかる子どもの精神保健」ミネルヴァ書房、ISBN-13:978-4623051724 参考書:山崎晃資編「現代児童青年精神医学改訂第2版」永井書店、ISBN-13:978-4815919054 五十嵐隆監修「小児・思春期診療最新マニュアル」中山書店、ISBN-13:978-4521734927 |
自学自習についての情報 |
授業で行うレスポンス課題を、テキストや参考書、図書館の資料等で調べて学習を深め、毎回考察と理解の確認を実行する。単なる知識に終わらせることなく、現場で実際に応用できるよう事例に則した経験となるよう学習を進めるべきである。 |
授業の形式 |
できるだけ事例を紹介しその発展について、授業該当範囲のテキスト事前学習を前提に参加型の授業を展開していく。 |
評価の方法(評価の配点比率と評価の要点) |
レスポンス課題14%、学校保健に関する指定レポート16%、期末試験60%、授業参加の積極性10%で評価する。 |
その他 |
心身症や心と身体の関係については、前期に「心身医学特論」でさらに詳しく学ぶことができる。 精神医学的対応が中心となる疾患群については、後期に「精神医学特論」でさらに詳しく学ぶことができる。 この授業は、学校における児童生徒を対象に特化している。 保護者や教職員のメンタルヘルス理解のためには「心身医学特論」や「精神医学特論」を受講して欲しい。 平易なテキストを基礎に授業を展開するので,予備知識がなくても大丈夫である。 教職や教育相談の経験者や心理専攻者にとっては、参考書をベースに高度な内容に発展させることもできるはずである。 |