科目情報
科目名 学級経営の実践と課題 
クラス a 
授業の概要 学級担任教員による学級経営の意義と基本的内容、学級集団づくりに関する基本的事項とその手法等を講義とフィールドワーク等によって理解した後、受講生による課題設定に沿って小・中学校の協力校での事例研究をもとに望ましい学級経営の在り方や指導法について考察する。また、協力校でのフィールドワークや受講生自身の事例をもとに,より良い学級経営のための諸要件を析出し、具体的な学級経営の在り方について理解を深める。 
授業の到達目標 1.学級経営を学校経営・学年経営と学級における学習指導・生徒指導の両面から捉え、その今日的意義と関連性を理解することができる。
2.学級集団づくりに関する基本的事項を理解し、年間の見通しを持った学級経営・集団づくりのあり方を考えることができる。
3.学級経営の課題をフィールドワークと事例研究を通して把握し、課題解決のための諸要件と指導のあり方を分析・提案することができる。 
授業計画
内容
1<オリエンテーション・学級経営の意義>
・授業の到達目標や授業の進め方等のガイダンスを行う。
・具体的事例を通して学級経営の意義と重要性について理解する。 
2<学級の歴史と教育的機能>   
・学級の成立の歴史的経緯とその教育的機能の変遷について文献をもとに考察する。
・学級の教育的機能について具体的事例や調査研究の結果を通して理解する。 
3<学級経営と学級集団の形成>
・学級経営における学級集団づくりの意義と位置づけについて理解する。
・学級集団の構造的な把握の必要性と集団づくりにおける基本的事項を理解する。 
4<フィールドワークの事前研究>
・学級集団づくりを中心に、フィールドワークでの参観学級の学級経営案を分析し、観察事項や聞き取り事項を準備する。 
5<学級参観・担任教員等への聞き取り調査(1)>
・学校の概況と教育方針についての説明を聞き,学級での授業・活動を観察する。 
6<学級参観・担任教員等への聞き取り調査(2)>
・学級集団の構造的把握並びに集団づくりへの学級担任としての関わりについて、学級での観察と担任への聞き取り調査を行う。 
7<フィールドワークの振り返り交流と課題の検討>
・フィードワークで得られた知見について小集団で交流をおこない,理解を深める。
・フィールドワーク等をもとに,学級集団づくりにおける実践上のいくつかの課題に関して小集団で検討を行い,理解を深める。 
8<フィールドワークのまとめと学級集団づくりのポイント>
・フィールドワークでの学びについて,振り返りレポートと前時の交流をもとに,その要点を整理する。
・学級集団づくりの実践上の諸課題について,問題の所在と基本的な考え方についてそのポイントを整理する。 
9<前半の授業の振り返りと課題の考察>
・前半の授業において、課題として提起されたいくつかのテーマを取り上げ、問題の捉え方とその解決に向けての方策について理解を深める。  
10<研究課題の決定と課題別グループでの事前研究>
・学級経営を学習指導、生徒指導、学年経営、保護者・地域連携という4つの視点から捉えることの今日的意義を理解し,フィールドワークでの各自の研究課題を設定する。
・4つの課題別グループを編成し、グループ毎に課題を整理し、フィールドワークでの調査の進め方や分担について計画を立てる。 
11<学級参観・担任教員等への聞き取り調査(3)>
・各自の課題並びに各グループでの計画に沿って、学級での行動観察と生徒や教員等への聞き取り調査を行う。
・今回のフィールドワークでは、前回の児童や教員等への聞き取り調査を参考にし、グループとしての組織的且つ効果的な調査活動が行えるよう留意する。 
12<学級参観・担任教員等への聞き取り調査(4)>
・各自の課題並びに各グループでの計画に沿って、学級での行動観察と生徒や教員等への聞き取り調査を行う。
・今回のフィールドワークでは、前回の児童や教員等への聞き取り調査を参考にし、グループとしての組織的且つ効果的な調査活動が行えるよう留意する。 
13<実践研究協議1>                          
・フィールドワークにあたり設定した課題にそって、受講生のこれまでの実践を基にした事例の発表と全体での討論を行う。  
14<実践研究協議2>                          
・フィールドワークにあたり設定した課題にそって、受講生のこれまでの実践を基にした事例の発表と全体での討論を行う。  
15<実践研究協議3>                          
・フィールドワークにあたり設定した課題にそって、受講生のこれまでの実践を基にした事例の発表と全体での討論を行う。  
 
テキスト・参考書 参考文献等は授業の中でその都度紹介する。課題についても授業の中でその都度指示する。 
自学自習についての情報 本授業においては、文献を通じた学習に加え、自身のこれまでの実践を振り返り、対象化、言語化することを通して理解を深めることを重視している。グループでの交流活動に向けての事前準備と事後のレポートの作成に時間を掛けること期待している。 
授業の形式 講義,演習,フィールドワーク(授業観察・聞き取り調査) 
評価の方法(評価の配点比率と評価の要点) 出席については皆出席を前提とし、欠席者については補充の課題等を課す。評価は、2回のフィールドワークでのレポート(各15%)と振り返りミニレポート(10%)、実践事例発表(20%)、期末レポート(30%)並びに授業(討論)への参加状況(10%)で行う。 
その他 本クラス(a)の受講生は,現職教員(常勤講師として学級担任を1年以上経験している者を含む)の院生を対象としたもので,この条件を満たさない院生は受講できない。