科目情報
科目名 学校組織改善の理論と手法 
クラス − 
授業の概要 組織行動論の視点を活かしながら、学校組織と教職の特質を理解し、学校組織改善のためのリーダー行動について検討する。授業で行う演習自体が学校組織改善のための手法ともなる。 
授業の到達目標 @組織行動論の概念を用いて、学校の組織や経営、教職員の行動を記述、分析できるようになる。
A組織改善のための様々な手法を理解し、状況に応じて活用できるようになる。
B学校の課題に応じて、学校評価と教職員評価を活かす取り組みを構想できるようになる。
Cスクールリーダーとしての自分の行動プランを作ることができるようになる。
 
授業計画
内容
1【オリエンテーション 組織行動学とは何か 個人の行動の基礎】授業のねらい、進め方等について説明するとともに、組織行動学の観点から学校の組織と経営について捉えることの、実践的な意義について解説する。
 
2【パーソナリティと感情】パーソナリティと感情に関わる組織行動学の観点から、教職の特質について考察し、学校におけるリーダー行動の要点について検討する。
 
3【動機づけの基本的なコンセプト】動機づけの理論を理解し、それに基づいて教職の特質について考察する。教職員の動機づけについて理論的な観点から検討する。
 
4【動機づけ:コンセプトから応用へ】教職員の動機づけという観点から学校における諸活動を振り返り、動機づけを高めるためのリーダー行動について検討する。
 
5【個人の意思決定】教職員の意思決定における合理性の限界やバイアス、創造性の阻害要因について考察するとともに、意思決定の創造性を高めるためのリーダー行動について検討する。
 
6【集団行動の基礎 “チーム”を理解する】集団の構造とチームづくりという観点から学校の実態を振り返り、学校における効果的なチームづくりの技法について検討する。
 
7【コミュニケーション】学校におけるコミュニケーションの構造と促進要因、阻害要因について考察し、コミュニケーションを改善するためのリーダー行動について検討する。
 
8【リーダーシップと信頼の構築】リーダーシップ理論に基づいて学校におけるリーダーシップの実態について考察し、信頼を構築するリーダーの在り方について検討する。
 
9【力(パワー)と政治 コンフリクトと交渉】学校における集団に働いている力について分析するとともに、コンフリクトを業績の向上につなげるためのリーダー行動について検討する。
 
10【組織構造の基礎 組織文化】組織構造論と組織文化論の観点から学校の実態について考察し、学校の組織文化変革のためのリーダー行動について検討する。
 
11【人材管理の考え方と方法】教職員の職能開発及びキャリア発達という観点から学校における諸活動を振り返り、教職員を育てるリーダー行動について検討する。
 
12【組織変革と組織開発】学校における変化への圧力因子と変化への抵抗要因を分析し、組織開発を組み入れた学校の変革プランについて検討する。
 
13【学校評価の改善】受講者の勤務校における学校評価の実態について分析し、その課題解決のための取り組みを構想する。
 
14【教職員評価を活かす学校経営】受講者の勤務校における教職員評価の実態について分析し、教職員を育て、学校を改善するための教職員評価の活かし方について検討する。
 
15【学校組織改善のためのリーダー行動】各受講者が学校組織改善のためにどのようなリーダー行動をとるか、具体的なプランづくりを行う。
 
 
テキスト・参考書 テキスト
スティーブンP.ロビンス『新版 組織行動のマネジメント』高木晴夫訳,ダイヤモンド社,2009年
参考書
伊丹敬之『場の論理とマネジメント』東洋経済,2005年
橋伸夫『<育てる経営>の戦略』講談社,2005年
内田睦夫『突破力』三五館,2005年。
Walsh, J. A. & Sattes, B. D. Leading Through Quality Questioning: Creating Capacity, Commitment, and Community, Corwin, 2010 
自学自習についての情報 第2回〜第12回は事前にテキストを読み、課題レポート(A4用紙1頁程度)を作成する。第13回〜第15回は、勤務校の実態などを振り返って課題レポートを作成する。授業では、課題レポートを基に演習を行う。授業後は、レポートに振り返りを記述する。 
授業の形式 演習 
評価の方法(評価の配点比率と評価の要点) 毎回の課題レポート(100%)(最後に、全回のレポートの写しをまとめて提出する)。 
その他