科目名 |
発生生物学 |
クラス |
− |
授業の概要 |
特に、動物の発生を取り上げ、どのようにして複雑な多細胞体制をもつ後生動物の体ができあがるかを、近年明らかになりつつある分子的な機構を踏まえ、概説する。多くの図や写真を用いて、発生現象の理解につとめ、その現象を引き起こす機構や分子について考察する。下記教科書のWeb上で公開されている図を利用する。 |
授業の到達目標 |
1.単純な形をした卵から成体へ変化する発生現象を理解し、どのように複雑な多細胞体制ができあがるかを理解する。 2.発生過程に内在する秩序だって起こる様々なできごとの重要性を理解する。 3.発生過程に内在する発生機構の共通性、基本分子を理解する。ある側面では、進化の側面からの検討を行い、多様な体制と共通性を生物の進化の時間軸で理解する。 4.上記の目標を念頭に、私たちを含めた生物の体の構造・機能を基本的に理解する。 |
授業計画 |
回 |
内容 |
1 | はじめに:発生現象とは |
2 | 発生学の歴史 |
3 | 発生における基本概念1 |
4 | 発生における基本概念2 |
5 | モデル動物の発生:カエル・ニワトリ |
6 | モデル動物の発生:マウス・ショウジョウバエ |
7 | 受精 |
8 | 胞胚・原腸胚形成、神経胚形成 |
9 | 脊椎動物のパターン形成1:体軸の形成 |
10 | 脊椎動物のパターン形成1:三胚葉の形成 |
11 | 脊椎動物のパターン形成2:中胚葉誘導 |
12 | 脊椎動物のパターン形成2:神経誘導と神経管の分化 |
13 | 無脊椎動物(ハエ)の体のパターン形成:母系因子による卵の極性化 |
14 | 無脊椎動物(ハエ)の体のパターン形成:体の分節化と分化 |
15 | 胚性幹細胞と再生 |
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テキスト・参考書 |
教科書 Principle of Development (2006) L. Wolpert著 Oxford University Press(推薦書;近年和訳が出版) 以下は推薦参考書 ウイルト発生生物学(2006) ウイルト、ヘイク著、赤坂ら訳 東京化学同人 分子発生生物学(2000)浅島 誠・駒崎伸二 裳華房 発生生物学キーノートTwyman著、八杉ら訳、S&V東京(2002) 形づくりと進化の不思議 Carrollら著、上野ら訳 羊土社(2003) |
自学自習についての情報 |
各回の内容について、実施回までに高校生物の教科書、参考書などを 参考にして事前自習し、課題意識をもって授業に望むこと。 |
授業の形式 |
講義 |
評価の方法(評価の配点比率と評価の要点) |
期末試験100% |
その他 |
鶏胚などの発生実習を取り入れる場合がある |