科目名 |
美術 |
クラス |
− |
授業の概要 |
美術は主に視覚体験を通じたコミュニケーションと表現の方法です。そして、それは特別な人の特別な行いではありません。誰もが幼いときから、また人間がその原始の時代から、ちょうど声を出し歌うことや身体を動かしダンスをすることと同じように、生きることと分ちがたい活動として存在してきたのです。 この美術というフィールドでは、「自然」という言葉が重要な意味を持っています。自分を取り巻く世界を「自然」として受け止めること、同時に、自分の身体や精神の在り方を「内なる自然」として感じ取ること。このような姿勢が「美術という態度」を形成しています。 この授業では、歴史に残る素敵な作品たちを紹介して共に鑑賞したり、簡単な演習(例えばちょっとそこまで散歩するなど)を通して世界の感じ方について考えたり…と、美術について考えるさまざまな契機を提供したいと思います。 |
授業の到達目標 |
美術と呼ばれる人間の活動について深く理解し、一人ひとりが考え方、楽しみ方の入口を見つけることです。 |
授業計画 |
下記のような流れで授業を進める計画ですが、受講人数や皆さんの興味の持ち方によって変更する可能性もあります。
回 |
内容 |
1 | 歩く (世界の中へ…プロローグ) |
2 | ものと出会う、物が在る (演習) |
3 | 静物という視点1(近世) (演習まとめと作品鑑賞) |
4 | 静物という視点2(近現代) (作品鑑賞) |
5 | ものと出会う、世界と出会う (ドキュメンタリー映画鑑賞…「落穂拾い」) |
6 | 一本の線から、場所と出会う (演習) |
7 | 風景という視点(近世、近代) (作品鑑賞) |
8 | 風景という視点から場所と出会うことへ(現代) (作品鑑賞) |
9 | 場所と出会う、目の前に広がる世界 (ドキュメンタリー映画鑑賞…「オランダの光」) |
10 | 場所の発生、人と出会う (ドキュメンタリー映画鑑賞...「ランニングフェンス」) |
11 | 神像について、美術における衣服と裸体 (演習) |
12 | 人物像、肖像という視点1(先史時代、古代) (作品鑑賞) |
13 | 人物像、肖像という視点2(中世、近世) (作品鑑賞) |
14 | 人物像、肖像という視点3(近現代) (作品鑑賞) |
15 | 美術と生活、美術と社会 (ドキュメンタリー映画鑑賞...「鎌倉ナントカナーレ」、学校の仮構性と美術...エピローグ) |
|
テキスト・参考書 |
授業をきっかけに自主的に興味ある知識を深めていく事が大切です。そのために出来るだけ柔軟な気持ちで授業に臨んでください。 |
自学自習についての情報 |
受講期間内の美術館などの展覧会を授業内で紹介しますので、積極的に鑑賞に出掛けてください。 また、その他の博物館やギャラリー、寺社の所蔵作品や庭園の鑑賞も授業内レポートで報告してもらい、積極的に評価します。 |
授業の形式 |
講義を中心に、ワークショップ的な演習や簡単なフィールドワークを織り交ぜます。 |
評価の方法(評価の配点比率と評価の要点) |
◯授業内レポート 授業テーマの節目毎(計3回)。授業内容に即した上で自身の考察を加えたものを書いてもらいます。 ◯簡単な絵(イラスト) 毎回の授業で指示した内容を5分間程度で描いてもらいます。絵の巧拙は問いません。 ◯展覧会鑑賞 自学自習として美術館やギャラリーでの展覧会の鑑賞を課します。上記授業内レポートと併せて、鑑賞した展覧会の情報と感想を問います。 以上の3点を基に、授業全体のテーマ性をよく理解し積極的な姿勢で自身の考察を深めたかどうかを基準に評価します。 |
その他 |
教室内ではどうしてもスライドや映像に頼ることになります。京都を中心に関西一円の美術館、博物館、寺社仏閣等の所蔵品、企画展を紹介したいと思いますので、これを機会に訪れてください。 |