科目情報
科目名 解析学序論II 
クラス − 
授業の概要  本講義では解析学序論Iをふまえて多変数関数の微分積分である偏微分や重積分を学習する。厳密な定義を理解することはもちろん、偏微分や重積分の計算ができるだけでなく、偏微分の極値問題への応用や重積分を用いた体積の計算やその他の応用を理解し、教科指導に活かせる数学的な考え方を身につけることが目的である。 
授業の到達目標 ・偏微分の意味が理解でき、基本的な偏微分の計算ができるようになる。
・基本的な関数のMaclaurin展開ができるようになる。
・極値問題、条件付き極値問題が解けるようになる。
・重積分の意味が理解でき、基本的な重積分の計算ができるようになる。
・積分順序の交換を用いて基本的な重積分の計算ができるようになる。
・変数変換を用いて基本的な重積分の計算ができるようになる。
・数学の文章を理解し、表現することができるようになる。 
授業計画
内容
1平面や空間内の点集合とその性質 
2多変数関数の極限と連続性 
3偏微分の定義と性質 
4合成関数の微分法 
5多変数関数の極値 
6条件付き極値 
7偏微分法の応用 
8一変数関数の定積分の振り返りと多変数関数の重積分 
9面積確定な図形、一般領域上の重積分 
10重積分の性質 
11重積分と累次積分、積分順序の交換 
12重積分の変数変換 
13広義重積分 
14重積分の応用(体積、曲面積) 
15まとめ 
 
テキスト・参考書 テキスト
・理工系の微分積分学、吹田 信之−新保 経彦 著、学術図書出版社、ISBN:978-4-87361-119-8 
自学自習についての情報 講義内容について復習し、自分の理解度を確認した上で次回の講義に臨むこと。必要な予習については講義中に説明、指示する。 
授業の形式 講義 
評価の方法(評価の配点比率と評価の要点) 1. レポート等の課題と授業中の小テスト 30%
2. 期末試験 70% 
その他  断面積が計算できる場合の立体の体積は重積分を用いなくとも求めることができるが、一般的に重積分によって体積は求められる。その他、偏微分や重積分は様々な工学の諸問題に応用できる。その例が偏微分の極値問題への応用である。高等学校までに学習する微分積分の内容が工学を含めた実社会でどのように役立っているかについて知っておくことは、小・中学校教員志望の学生にとって大切である。