科目情報
科目名 ヨーロッパ文学特論IA 
クラス − 
授業の概要 19世紀末から第一次世界大戦までの期間は,象徴主義的な価値が危機をむかえ,キュビスムや未来派,ダダイスムを経てシュルレアリスムに至るという,フランス文学・美術史上における激動の時代であった。数々の「主義」が生まれ,新しい芸術が抽象的に理論化される過程において,文学と諸芸術は融合の度合いを深め,その垣根を超越したところで今までにない文芸・芸術思潮が構築されていく。本講義では,19,20世紀のフランス語圏で書かれた文学作品の中から,現代から見て興味深く,また教養としてぜひ知っておきたい作家や作品をとりあげ,それが生まれた時代背景や文学運動の流れ,また作家の生涯などを理解しつつ検討してゆく。

 
授業の到達目標 受講生が,フランス文学やフランス文化に対する知見を広め,文化的多様性に対する感受性を高めるとともに,自国の文化や自分自身のあり方を意識し,考えるようになることを目標とする。また、学校教育における文学教育のあり方と意義について論じられる能力を身につける。  
授業計画 受講者の理解度に合わせて授業を進める。取り上げる作品は予定である。
内容
1オリエンテーション(授業の計画や方針についての説明と今後の発表日程の決定)
フランス19世紀文学の概要 
2バルザック『ゴリオ爺さん』(1)  
3バルザック『ゴリオ爺さん』(2) 
4スタンダール『赤と黒』(1)  
5スタンダール『赤と黒』(2)  
6フロベール『ボヴァリー夫人』 
7モーパッサン『脂肪のかたまり』  
8フランス20世紀文学の概要 
アポリネール 詩集『アルコール』 
9アポリネール 詩集『カリグラム』 
10プルースト『失われた時を求めて』(1)  
11プルースト『失われた時を求めて』(2)  
12コクトー 『恐るべき子どもたち』  
13カミュ 『異邦人』 
14サン・テグジュペリ『星の王子さま』  
15サガン『悲しみよこんにちは』  
 
テキスト・参考書 テキスト:プリントを配布する
参考書:授業中に紹介する
 
自学自習についての情報 参考文献表にあげた文献をできる限り読んでおくこと。 
授業の形式 演習形式 
評価の方法(評価の配点比率と評価の要点) 課題(口頭発表や文章の要約など)の達成度(80%)とレポート(20%)により評価する。  
その他 フランス語未履修者も積極的に参加してもらいたい。