科目情報
科目名 生徒理解の実践と課題 
クラス c 
授業の概要 ・前期開講の共通必修科目「生徒指導の理論と実践」で学んだ基礎的な内容を学校現場での事例を交えながらより深化させる。
・理論面の学習に加えて、受講生の提供する事例に基づいて演習を行い、理論的な知を実践に生かす方途について探究を深める。
・生徒指導に関わる領域の中から、不登校、問題行動、集団指導といったいくつかの具体的課題を取り上げ、それらへの取り組みの実践を学ぶ。
・本授業では、グループディスカッション、演習を重視する。受け身的にではなく、能動的・主体的に考える姿勢と力、互いの考えをグループで共有し、展開していくコミュニケーション力の醸成を目指す。 
授業の到達目標 ・生徒指導上の主要な課題を理論面および実践面から理解できる。
・さまざまな課題への取り組みを主体的に立案する力を習得する。
・多様な立場・意見の交流の中から、課題への取り組みを深める力を身につける。 
授業計画
内容
1 学級崩壊の何が問題か?(演習・講義)
・学級崩壊を起こすと誰にどのような不利益が生じるのかを具体的事例を検証しながら明確にする。[授業担当者:片山紀子・畑中規良] 
2 学級崩壊はなぜ起きるのか?(演習・講義)
・どのようなケースで学級崩壊が起きるのか、教員のタイプや背景等を具体的に検証する。[授業担当者:片山紀子・畑中規良] 
3 どのような集団づくりが必要か?(演習・講義)
・集団づくりはどのような理念で行うのか、また具体的にどのような方法を用いて行うのか、基本的なスタンスと方法を知る。[授業担当者:片山紀子・畑中規良] 
4 事例演習
・学級崩壊の事例について、院生に学級崩壊に関わる事例を報告してもらい、その事例に関する理解と対応のあり方をグループを中心に議論する。それを通じて、学級崩壊を防ぐにはどうしたらよいか具体的に考える。[授業担当者:片山紀子・畑中規良] 
5 まとめ(演習・講義)
・4回の授業を踏まえて、集団づくりに取り組む上で重要な知見について、整理と確認を行う。[授業担当者:片山紀子・畑中規良] 
6 不登校の何が問題か?(演習・講義)
・現象としての不登校を見るばかりでなく、不登校という事象の「問題性」について、受講生の現時点での理解を明確化した上で、それをどう考えることができるのか、その拡大と深化を目指す。[授業担当者:小松貴弘・小泉隆平] 
7 不登校はなぜ起きるのか?(演習・講義)
・不登校の背景や成因についての受講生の現時点での理解を明確化した上で、アセスメントという方法を通じて、それを多様な視点から総合的に捉えることを目指す。[授業担当者:小松貴弘・小泉隆平] 
8 不登校にはどのような対応が可能か?(演習・講義)
・不登校への対応のあり方について、「問題性」「背景」「成因」を踏まえて、具体的な方策を立案する基本的な方法を身につけることを目指す。[授業担当者:小松貴弘・小泉隆平] 
9 事例演習(不登校)
・主として現職教員に不登校に関わる事例を報告してもらい、その事例に関する理解と対応のあり方をグループを中心に議論する。それを通じて、事例に即して具体的に考える力を養う。[授業担当者:小松貴弘・小泉隆平] 
10 まとめ(演習・講義)
・4回の授業を踏まえて、不登校の問題に向き合い取り組む上で重要な知見について、整理と確認を行う。[授業担当者:小松貴弘・小泉隆平] 
11 オリエンテーション(講義)
・カウンセリング演習の進め方ならびにケース会議の進め方について概説し、分担を決める。[授業担当者:角田豊・小松茂] 
12 カウンセリング演習1(演習)
・カウンセリングにおける「聴き方」のポイントを概説の後、全員を3人グループに分け、ロールプレイを行う。[授業担当者:角田豊・小松茂] 
13 カウンセリング演習2(演習)
・カウンセリングにおける「やり取り」のポイントを概説の後、前回に引き続き時間を延ばして、ロールプレイを行う。[授業担当者:角田豊・小松茂] 
14 ケース会議の実際1(演習)
・事例検討用フォーマットを用いて、問題行動の具体例(不登校を除く)からケース会議の実際を行い、進め方とディスカッションの意義について体験的に学ぶ。[授業担当者:角田豊・小松茂] 
15 ケース会議の実際2(演習)
・前回と異なる具体例をもとに、ケース会議の実際を体験的に学ぶ。[授業担当者:角田豊・小松茂] 
 
テキスト・参考書  テキスト:未定
 参考書:文部科学省『生徒指導提要』
     角田豊編著『生徒指導と教育相談』創元社
     片山紀子『入門 生徒指導』学事出版 
自学自習についての情報 日頃から、児童生徒理解、個人への関わり方、集団への関わり方などについて、自らの問題意識と関心を掘り下げて、幅広い見方に親しむよう努めることが求められる。 
授業の形式 ・講義、演習、グループ討議、グループ発表を通じて行う。
・グループは1グループあたり5名前後。可能な限り現職院生とストレートマスターの混合グループを編成する。 
評価の方法(評価の配点比率と評価の要点) ・課題レポートを3回提出し、それら(75%)と授業への姿勢(25%)を総合して評価する。 
その他 研究科ホームページの開設授業科目に、「論文講読」と「事例報告フォーマット」についての資料が掲載されている。