科目情報
科目名 学校づくりと学校経営A 
クラス a 
授業の概要 教員の諸活動が組織活動として営まれ、様々な経営行動によって支えられていることを理解するとともに、組織成員としての意識を高め、協働する組織行動能力の形成を図る。学校の組織や経営に関わって「理論」と称するものは多くあるが、学校の実態や教職員の実践と突き合わせてその真価を把握する嗅覚のようなものを形成したい。そのために、学校で生じる複雑な現象を認識したり、それに基づいて教員としての実践を構想したりする活動の中で、実践的理論と研究的理論がどのような位置関係をもって機能するのかを検討する。「理論と実践の往還」という言い方が一種のカテゴリー間違いであることに気づくことも重視したい。 
授業の到達目標 学校における教員の活動は、一見すると個々人の活動として完結しているかのように見える。しかし、学年や教科の分化をはじめとして学校教育は組織活動として行われ、教職員の様々な協働によって教育活動の質の維持、向上が図られている。本授業では、生徒指導、授業研究など学校における日常的な活動を取り上げて、そこにおいて組織がどのように動いているのかを認識し、教員としての組織行動の質を高めることを目指す。
@学校の組織成員としての教員の役割について説明できる。
A学校における協働の意義について説明できる。
B教育課題の解決のために協働できるようになる。
 
授業計画
内容
1【オリエンテーション:学校組織成員としての教員】前期の授業とそこでのフィールドワークを振り返って、学校の組織成員としての教員の役割について検討する。
 
2【生徒指導と学校組織・経営@】生徒指導の課題を取り上げ、その解決における協働の実態と課題について具体的事例を通して検討する。グループ討議を中心とし、グループ活動を通して組織における協働やリーダー行動の力量形成を図る。
 
3【生徒指導と学校組織・経営A】生徒指導の改善について、教員個人の取り組みと学校の組織的取組の二つの面から検討し、教員の組織行動の課題を明らかにする。事後課題として、2回分の学習内容と学習過程を振り返ってレポートを作成する。 
4【授業研究と学校組織・経営@】授業研究の課題を取り上げ、その解決における協働の実態と課題について具体的事例を通して検討する。グループ討議を中心とし、グループ活動を通して組織における協働やリーダー行動の力量形成を図る。 
5【授業研究と学校組織・経営A】授業改善について、教員個人の取り組みと学校の組織的取組の二つの面から検討し、教員の組織行動の課題を明らかにする。事後課題として、2回分の学習内容と学習過程を振り返ってレポートを作成する。 
6【地域連携と学校組織・経営@】地域連携の課題を取り上げ、その解決における協働の実態と課題について具体的事例を通して検討する。グループ討議を中心とし、グループ活動を通して組織における協働やリーダー行動の力量形成を図る。 
7【地域連携と学校組織・経営A】地域連携について、教員個人の取り組みと学校の組織的取組の二つの面から検討し、教員の組織行動の課題を明らかにする。事後課題として、2回分の学習内容と学習過程を振り返ってレポートを作成する。 
8【目標管理と学校組織・経営@】学校における目標管理の課題を取り上げ、その解決における協働の実態と課題について具体的事例を通して検討する。グループ討議を中心とし、グループ活動を通して組織における協働やリーダー行動の力量形成を図る。
 
9【目標管理と学校組織・経営A】学校における目標管理について、教員個人の取り組みと学校の組織的取組の二つの面から検討し、教員の組織行動の課題を明らかにする。事後課題として、2回分の学習内容と学習過程を振り返ってレポートを作成する。
 
10【危機管理と学校組織・経営@】学校における危機管理の課題を取り上げ、その解決における協働の実態と課題について具体的事例を通して検討する。グループ討議を中心とし、グループ活動を通して組織における協働やリーダー行動の力量形成を図る。
 
11【危機管理と学校組織・経営A】学校における危機管理について、教員個人の取り組みと学校の組織的取組の二つの面から検討し、教員の組織行動の課題を明らかにする。事後課題として、2回分の学習内容と学習過程を振り返ってレポートを作成する。
 
12【学校研究と学校組織・経営@】学校研究・校内研修の課題を取り上げ、その解決における協働の実態と課題について具体的事例を通して検討する。グループ討議を中心とし、グループ活動を通して組織における協働やリーダー行動の力量形成を図る。
 
13【学校研究と学校組織・経営A】学校研究・校内研修について、教員個人の取り組みと学校の組織的取組の二つの面から検討し、教員の組織行動の課題を明らかにする。事後課題として、2回分の学習内容と学習過程を振り返ってレポートを作成する。
 
14【全体的考察@】第13回までの内容を総合して、学校の組織的性格と教員の組織行動について理論的観点から考察する。
 
15【全体的考察A】第14回までの内容を総合して、教員の組織成員としての役割について実践的な観点から考察する。事後課題として、本授業全体を振り返ってレポートを作成する。
 
 
テキスト・参考書 適宜紹介する。 
自学自習についての情報 第2回から第15回は2回で一組になっている。それぞれ1回目ではテーマに沿ったグループワークを実施するが、2回目までに完成させる課題となる場合もある。また、2回目の終了後は2回分の振り返りを書き、次の回に提出する。振り返りには、授業で何をしたかなどのことは書かないで、2回分の学びが自分にとってどのような意味を持つものであったかを書く。その他、適宜紹介する文献を読んでもらいたい。 
授業の形式 ・5名程度のグループによる討議と、クラス全体の討議を中心とする。
・グループはコースを混交して編成し、第1回から第15回まで編成を変えない。
 
評価の方法(評価の配点比率と評価の要点) 6つのテーマそれぞれの振り返り(10%×6=60%)と、授業全体の振り返りレポート(40%)で評価する。レポートは、@学校の組織に関する理解、A教職員の組織活動に関する理解、B組織成員としての役割意識の3点について、教員としての在り方が深く考察されているかという観点から評価する。 
その他