科目情報
科目名 社会学概論 
クラス − 
授業の概要  本授業のねらいは、社会学の基本的な理論や概念を学び、(1)社会学的な視点を身につけること、(2)近代社会の特徴を理解することを通じ、(3)現在生じているさまざまな社会現象を社会学的視点から解明する点にあります。「常識」を疑うことを身上とする社会学的思考のおもしろさと、この学問が扱う研究対象の幅広さを味わってほしいと思います。 
授業の到達目標  授業では、「あたりまえ」と思っている日常の生活に疑いを抱くことから、自己を取り巻く社会を理解し、社会経験の基本的な要素のなかにある超時代性に迫りながら、社会学的な視点が、現代社会のなかの学校および学校教育をいかにとらえることができるのか、受講者とのディスカッションを通して議論を深める基盤を獲得します。 
授業計画
内容
1社会学とはどういう学問なのか−社会学的なものの見方−
 政治学・経済学・法学との比較,なにが社会をまとめているのか,アフォリアの宝庫 
2社会学でわかる「私」という存在@
 「自分探し」を強いる現代社会,「二つの関係」から成り立つ私,複数の私 
3社会学でわかる「私」という存在A
 「終わりのない自分探し」へのはじまり,成熟の新しいかたち 
4社会学でわかる「人間関係」@
 まなざし不在の地獄,希薄化する人間関係,過剰流動性の悪循環 
5社会学でわかる「人間関係」A
 「現代社会の人間関係」をつくる要素,純粋な関係性,人間関係を考える三つの可能性 
6社会空間の発展と行為の変容−行為と演技−
 都市という空間に生み出される近代社会,偽装,印象操作,不関与規範,状況の定義 
7社会学でわかる「家族」@
 ALWAYS三丁目の夕日,子どもの誕生,社会的オヤコ,平凡と非凡 
8社会学でわかる「家族」A
 恋愛観と結婚観,専業主婦に未来はあるのか,少子高齢化,家族の個人化 
9社会学でわかる「会社と仕事」@
 <普通>に働くことが困難な時代,日本型雇用システム 
10社会学でわかる「会社と仕事」A
 「豊かな社会」における貧困,ベーシックインカム,稼ぎと労働 
11監視とセキュリティ
 日常生活における「監視」の場面,「見張り」から「見守り」へ,自由の再定義 
12空間管理社会−監視と「自由」の関係から自由はどのように擁護されるべきか−@
 すみずみにひろがる権力,規律訓練型権力,パノプティコン,監獄の誕生 
13空間管理社会−監視と「自由」の関係から自由はどのように擁護されるべきか−A
 「権力なき社会」か「よき権力が作動する社会」か,管理型権力,禁止から自由へ,事後から未然へ 
14空間管理社会−監視と「自由」の関係から自由はどのように擁護されるべきか−B
 「自由な空間」,「空間の自由」,テーマパーク化する社会 
15まとめ−社会学的想像力の可能性− 
 
テキスト・参考書 テキストは特に指定しません。参考文献は講義中に適宜紹介します。 
自学自習についての情報 授業中に配布する演習課題(ワークシート)の作成に取り組みながら自学自習を進めること。 
授業の形式 講義  
評価の方法(評価の配点比率と評価の要点) 定期試験と平常点(演習課題等の評価)により総合的に評価します。配点などの詳細については、授業中に説明します。 
その他(授業アンケートのコメント含む) なし