科目情報
科目名 倫理学概論 
クラス − 
授業の概要 倫理や道徳に関する問題は、ともすると「直観的な価値のぶつかり合い」や「趣味や好みは人それぞれ」というレベルにとどまりやすい。しかし、倫理的・道徳的問題について筋道立てた考察や議論をおこなうことは可能である。本年度の講義では、現代社会の「価値の多様性」の中で「社会道徳はいかに成立しうるか」という問題について、共同体主義、道徳的相対主義、功利主義、契約主義などの倫理学説をとりあげながら検討する。 
授業の到達目標 ・さまざまな倫理的問題について、論理的に・筋道立てて考えることができる。
・将来、教員として「道徳を教える」ことの意味について基本的な理解をえる。 
授業計画
内容
1ガイダンス:授業の概要と授業の進め方 
21.社会道徳はどこから出発するか 
32.道徳的な相対主義/2.1相対主義 
42.道徳的な相対主義/2.2相対主義の問題点 
53.共同体の倫理/3.1倫理的徳と習慣づけ 
63.共同体の倫理/3.2人間・自然・自足 
73.共同体の倫理/3.3「人間は社会的動物」 
8中間試験と解説 
94.功利主義/4.1善の量的一元化 
104.功利主義/4.2社会的最大化 
114.功利主義/4.3功利主義の問題点 
125.合理的な道徳/5.1中間的妥協としての道徳 
135.合理的な道徳/5.2自然状態からの脱出 
145.合理的な道徳/5.3約束は守られるか 
156.合理性と道徳性 
 
テキスト・参考書 テキストはもちいず、資料を配布する。 
自学自習についての情報 配布資料は授業時には参照箇所のみをもちいるので、毎回、授業後に再度熟読して、きちんと理解しておくこと。
授業では以下のものを題材としてとりあげる予定なので、理解を深めるために原典を読んでみることをすすめる。
アリストテレス『二コマコス倫理学』『政治学』
ベンサム「道徳および立法の諸原理序説」(『世界の名著49 ベンザム、J.S.ミル』所収)
プラトン『国家』
ホッブズ『リヴァイアサン』 
授業の形式 講義形式でおこなう。 
評価の方法(評価の配点比率と評価の要点) ・授業への参加状況などによる平常点 20%
・中間試験(ノート・資料等参照不可でおこなう) 30%
・期末試験(ノート・資料等参照不可でおこなう) 50% 
その他(授業アンケートのコメント含む) 特になし