科目情報
科目名 地理学特講 
クラス − 
授業の概要 地理学では、インドアワーク(=デスクワーク)と呼ばれる座学(文献研究や資料分析など)とともにフィールドワーク(現地での観察や調査)が重視されます。本授業科目では、事前学習において前者のうち文献研究(訪問予定地域に関わる、地理学を中心とした論文の精読・紹介・まとめなど)、現地実習では文献研究で学んだ事柄を現地で確認・学習し、社会への実践的応用力に優れた地理学の魅力に迫ります。今年度の対象地域は、岐阜県飛騨市、同・高山市、富山県富山市で、高山市内で2連泊します。 
授業の到達目標 1.地理学の社会への実践的応用について、考え行動できる基礎力を身につけます。
2.小学校社会科・中学校社会科地理的分野・高等学校地理歴史科地理における「身近な地域の調査」や「地域調査」に苦手意識を持たない体質をつくります。 
授業計画 (1)5〜8月に2コマ×3の事前教育(文献研究など)を行います。実施日は、第1回が5月28日(土)、第2回が7月2日(土)、第3回が8月10日(水)です。これらに2回以上出席できない方は登録を自粛してください。
(2)8月下旬(シラバス執筆時点では8月22日(月)〜8月24日(水)=変更の可能性も若干あります)に2泊3日の現地実習を行います。その正式な実施日程および受講登録用紙は4月の開講日に香川研究室のドア付近に掲出する予定です。
(3)現地実習の第1日目から第3日目までの行程は次のように設計しています。
 【第1日目】JR飛騨古川駅(高山本線)に12時35分集合。飛騨市古川地区の歴史的街並み景観を観察し、
       第2日目の高山市街地における作業の演習を行います。現地演習終了後、JRの普通列車で高山市
       に移動して市内で宿泊します。
 【第2日目】高山市内の歴史文化に深く関わる陣屋跡や屋台会館を見学します。その後、指定する課題をまとめ
       るためのフィールドワークを各自で行います。前日と同じ宿舎で泊まります。夕食は反省会を含む
       打ち上げコンパとしますが、未成年の方は厳に飲酒を慎んでください。また、日中のフィールド
       ワークにもとづいて作成する課題を翌朝のチェックアウト時までに仕上げてください。
 【第3日目】朝食の前後に前夜からの課題作成のための時間を設けますが、この課題の提出は宿舎のチェック
       アウト時なので、くれぐれも遅れないよう注意してください。宿舎をチェックアウトの後、JR
       高山駅を11時に出発する特急列車で富山に向かいます。富山に到着後は、近年の都市政策で注
       目されるコンパクトシティの国内最先端地域の一つとの誉れが高い富山市の市内軌道交通を実地
       体験します。解散は、京都に夕刻には戻れるようにJR富山駅で15時とします。なお、当日中
       にメールで提出していただく381字以上400字以内のレポートは23時59分59秒が締め切りです。
 
テキスト・参考書 参考書として「地理学概論」のテキストでもある『ジオ・パルNEO』(海青社、ISBN-4-86099-265-1)が有効です。とくに、第10章「フィールドワーク」は読んでおいていただきたい箇所です。 
自学自習についての情報 NDL−OPACやCiNiiを活用して、上記の対象地域に関わる書籍や論文を積極的に読んでいってください。待っているだけでは知識は一向に増えません。NDL−OPACやCiNiiを知らない方は、大学生として、また教員を志す学生として、既にかなり恥ずかしい状態にあります。知らなかった方、使ったことが無い方は、まずはWebサイトを開いてシステムの理解から始めてください。 
授業の形式 事前学習(ゼミ形式)、現地実習(野外実習=エクスカーション形式)、事後学習(レポート形式) 
評価の方法(評価の配点比率と評価の要点) 事前学習におけるプレゼンテーション資料(論文等の紹介:20%)、事前学習会における受講態度や質疑応答:20%、現地実習での積極性:30%、現地で取り組み現地で提出する課題:20%、解散日中に提出する事後レポート:10%で判断します。 
その他(授業アンケートのコメント含む) (1)近年、決して熱心ではない受講生が散見されるようになりました。受講するからには「真剣にフィールドで学ぶ」という気概を持ってください。
(2)交通費、宿泊費、食費、施設入場料など合計で40,000~45,000円を要します。
(3)受講希望者が40名を超えた場合は、社会領域専攻の上回生から優先して受講者を決定します。
(4)受講希望者多数により受講できない場合に限って、教務・入試課教務グループまたは担当者から連絡します。