科目名 |
哲学研究 |
クラス |
− |
授業の概要 |
この授業では哲学書を取り上げ、読解し問題を見出す力、主張をまとめて発表する力、自分の考えを伝え他者と議論する力を養ってもらう。 今年度は、プラトンの『ゴルギアス』を読む。『ゴルギアス』は古代ギリシアの哲学者プラトンによって書かれたものだが、非常に現代的な著作でもある。自分の人生や社会全体において大切なのは、真に善くあることだろうか(内実、本質の善さか)、あるいは、善いと思われること(見せかけの善さ)なのだろうか。人生の成功のためには、人に不正を加えても構わないのだろうか。正義というものは人々が都合よく取り決めたことで、強いものが弱いものに勝ち、なんでもやりたい放題できることこそが人間の幸福であり、あるべき生き方だろうか。『ゴルギアス』では、こうした問題が扱われる。 読み終えた後は、現代社会の問題に関連づけて、それぞれの考えを発表してもらう。 |
授業の到達目標 |
読む力、考える力、発表する力を身につける 将来、教員として社会や倫理・道徳の問題を扱う際に、深い洞察力と多様な考え方をもって論じることができるようになる |
授業計画 |
回 |
内容 |
1 | 1. オリエンテーション:授業の進め方について |
2 | 2. 『ゴルギアス』の歴史的背景・思想背景の解説 |
3 | 3. ゴルギアスとの対話(『ゴルギアス』447A-461B) |
4 | 4. ポロスとの対話1(『ゴルギアス』461B-481B) |
5 | 5. ポロスとの対話2(『ゴルギアス』461B-481B) |
6 | 6. 議論のまとめ、ディスカッション1 |
7 | 7. カリクレスとの対話1(『ゴルギアス』481B-495B) |
8 | 8. カリクレスとの対話2(『ゴルギアス』495BC-509C) |
9 | 9. カリクレスとの対話3、終章(『ゴルギアス』509C-527E) |
10 | 10. 議論のまとめ、ディスカッション2 |
11 | 11. 研究発表1 |
12 | 12. 研究発表2 |
13 | 13. 研究発表3 |
14 | 14. 研究発表4 |
15 | 15. 総括 |
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テキスト・参考書 |
テキスト プラトン『ソクラテスの弁明・クリトン』(三嶋輝夫・田中享英訳)、講談社学術文庫、1998年
参考書 適宜、紹介するとともに、授業時に資料として配布する。 |
自学自習についての情報 |
事前にテキストを読み、自分なりに問題を考えて授業に臨むこと。 研究発表のために、必要な調査をすること。 |
授業の形式 |
主に演習形式 |
評価の方法(評価の配点比率と評価の要点) |
平常点(演習での発表、議論への積極的参加)60% 研究発表40% |
その他(授業アンケートのコメント含む) |
特になし |