科目情報
科目名 道徳教育特論 
クラス − 
授業の概要 道徳教育を人生全体における相互行為を通じた人間形成として捉えた上で、アメリカの社会学者・人類学者E.ゴッフマンの「ドラマトゥルギー(舞台論)」を参考にしながら、日常的な教育的相互行為の構造と機能の分析を行う。 
授業の到達目標 「ドラマトゥルギー(舞台論)」という分析・考察法により導き出された具体的な研究成果に学びながら、この方法を自らの教育実践分析のために実際に使用できるようになることを目指す。 
授業計画
内容
1導入−映画「ザ・マジック・アワー」に見る日常的相互行為成立・維持の条件 
2原理的考察:教育と福祉のドラマトゥルギー−理論と実践、教育と福祉を繋ぐ新たな可能性について 
3映画分析:映画「しわ」に見る相互行為の変容 
4事例分析:教育と高齢者福祉の類似性−高齢者福祉における〈一人前の演技者であるかのように扱うこと〉に着目して 
5事例分析:特別養護老人ホームにおける認知症高齢者と施設職員の相互行為−「日常舞台」と「特養舞台」の対立に着目して 
6事例分析:児童自立支援施設運動会のドラマトゥルギー−参与観察における外部観察から 
7事例分析:児童自立支援施設運動会のドラマトゥルギー−参与観察における内部観察の成果 
8原理的考察:方法論の問題点と改善の可能性−「串団子」モデルおよび「人生の調律師」 
9事例分析:児童自立支援施設における学校教育(分校)の役割−参与観察および学校教員と施設職員へのインタビューから− 
10事例分析:特別支援学校のドラマトゥルギー−複数舞台間の対立と調和の可能性 
11事例分析:性的マイノリティーのドラマトゥルギー−強いられる演技と居場所の探求 
12応用練習:ベルリン・クロイツベルク区におけるKidSプロジェクトについて−事例の提示 
13応用練習:ベルリン・クロイツベルク区におけるKidSプロジェクトについて−ドラマトゥルギー的方法による再解釈を試みる 
14応用:身近な相互行為をドラマトゥルギー的に分析してみよう(分析・プレゼンテーション・討論) 
15応用:身近な相互行為をドラマトゥルギー的に分析してみよう(分析・プレゼンテーション・討論) 
 
テキスト・参考書 藤川信夫編著『教育/福祉という舞台』大阪大学出版会、2014年。 
自学自習についての情報 受講前もしくは授業後に少なくとも一度テキストに目を通しておくこと。 
授業の形式 1〜11は講義形式。12〜13では素材をもとに討論を行う。14〜15では分析・プレゼンテーション・討論を行う。 
評価の方法(評価の配点比率と評価の要点) 授業内での活動(プレゼンテーション・討論等):50%、学期末レポート:50% 
その他(授業アンケートのコメント含む)