科目名 |
環境教育論I |
クラス |
− |
授業の概要 |
私たちを取りまく地球環境,身近な生活環境のいずれも破壊や汚染が進み,人類の生存が脅かされるに及んで,環境教育の重要性が高まってきた.しかし現実の学校現場では,環境教育を特定の教科の学習だけに位置づけたり,環境(問題)を学ぶことに限定するなど,環境教育の学校での実践にはまだ多くの課題があると言わざるを得ない.本講義は,環境を多面的に捉えた視点から,学校現場や地域社会における環境教育の目的,意義や実態などを講述し,地球環境の中で人類が生かされるのに必要なことがらや心構えおよびそれを活かすための実践,ライフスタイルなどについて多様な側面から学生諸君自ら考える場を提供する。 |
授業の到達目標 |
人類は地球環境の中で生かされていることを理解し,私達が実際の環境の中で生き延びて生活するのに必要な知識や考え方およびそのことを実践に移す能力を身に付けるとともに,子ども・大人を問わず周囲の人たちにそれらの重要性と必要性を教授・指導できる能力を養う. |
授業計画 |
回 |
内容 |
1 | 環境問題,環境学習と環境教育 |
2 | 資源・エネルギー問題,人口・食料問題 |
3 | 不法産廃問題と企業の社会的責任および私たちの生活の見直し |
4 | 生態系・物質循環と環境問題,循環型社会の条件と環境教育 |
5 | 地球温暖化,大気汚染,水質汚濁および海洋環境問題と漁労 |
6 | ごみの行く末と私たちの生活,ダイオキシン,環境ホルモンと環境教育 |
7 | 紙,瓶,自動車,タイヤ,コンクリート・土壌などのリサイクルと環境教育 |
8 | 音風景,音の環境教育,イヤークリーニング,プロのシンガーソングライターによる環境音楽のライブステージ |
9 | グリーンツーリズム,市民農園,食と農と環境教育,アニマルセラピー |
10 | 福島原発事故の現状・課題の分析とこれからのエネルギー供給・利用の在り方 |
11 | ふるさと学習,環境アメニティ,暮らしと環境,ライフスタイルと環境教育 |
12 | 京都市のごみ問題と廃プラリサイクル,ウンコ資源論と便器のあり方,フードマイレージなど |
13 | 各地の環境教育の現状(幼稚園、小学校、中学校) |
14 | 各地の環境教育の現状(中学校,高等学校) |
15 | 各地の環境教育の現状(地域社会),環境倫理,これからの生き方,まとめ |
|
テキスト・参考書 |
必要に応じて授業時に教科書代わりの資料を配布する.参考書としては,たくさんの環境教育関連の本が出版されているが,例えば「よく分かる環境教育」(ミネルヴァ書房)などがよいであろう。 |
自学自習についての情報 |
授業時に,必要に応じて示す。 |
授業の形式 |
講義形式であるが,横大路学園などの現地見学(2018年1月12日(金)の予定)・実習や,学内コンサートなども行う.学外講師の講義も3〜4名分,予定している.パワーポイントのスライドを多く映写するので,こまめにノートを取るなど各自工夫すること.その分,板書は少ない.受講生が多数の場合には,教室では指定席となる。 |
アクティブラーニングに関する情報 |
環境教育は頭だけで理解することは困難であり,体験的な理解が不可欠である。本授業で用意する学外からの特別講師の授業は学生に体験的に授業参加を求めるものが多いので,そのつもりで受講して欲しい。また,横大路学園にて実施する見学授業では,資源ゴミの処理を実体験する実習の機会を用意するので、出来るだけ多くの学生が参加して欲しい。 |
評価の方法(評価の配点比率と評価の要点) |
講義や見学などの出席態度,試験などを通じて総合的に評価する.また授業時に数回,小テストを実施する.授業への欠席が目立つ場合には減点の対象とする。 |
その他(授業アンケートのコメント含む) |
「環境教育論II 実践編」は本授業の内容を実際に体験する授業であり,環境教育を深く理解し,修得するには両授業を併せて受講することが望ましい。 |