科目情報
科目名 国語科教育演習A 
クラス − 
授業の概要 小学校、中学校、高校で必要な文章表現(生活文、意見文、読書感想文・批評文など)の指導について、実際の書き方、交流の方法、評価の方法を中心に一定のプログラムとして組み立て、実地に体験することにより文章表現力、文章表現指導力の育成を図る。 
授業の到達目標 作文(論理的な文章が中心)の作成に関して一定の技術力(作文の作成方法について合理的に説明する能力も含む)の習得、一定の評価力(作文の評価方法について合理的に説明する能力も含む)の習得、ならびに国語教育的に作文指導の実践的な方法について一定の理解を得ること。 
授業計画
内容
1本授業に関するオリエンテーション。授業の内容、方法、サイクル(計画)に関して説明を行う。また作文能力の向上に関する基本的な原理についても講じる。第一回作文(第一次)の作成について指示する(課題・分量など)。 
2第一回作文(文章観・第一次)に関する共同評価・批正。全体で基本的な着眼点、評価のことば(評価言)について説明した後、グループに分かれて討議を行う。第一回作文(第一次)に対する助言・アドバイスの作成について指示する。 
3第一回作文(第一次)に対する助言・アドバイスに関して交流を行い、作文の修正点に関する共通理解を得る。第一回作文の修正(完成作品)について指示する。 
4第一回作文の完成作品を読み合う。作者による朗読とそれに対するコメント。作文評価に関するミニレポートを指示する。 
5作文(文章)作成方法に関する基本的な条件、評価のポイントについて講じる。第二回作文(第一次)の作成について指示する(課題・分量など)。 
6第二回作文(学びの小論文・第一次)に関する共同評価・批正。全体で基本的な着眼点、評価のことば(評価言)について説明した後、グループに分かれて討議を行う。第二回作文(第一次)に対する助言・アドバイスの作成について指示する。 
7第二回作文(第一次)に対する助言・アドバイスに関して交流を行い、作文の修正点に関する共通理解を得る。第二回作文の修正(完成作品)について指示する。 
8第二回作文の完成作品を読み合う。作者による朗読とそれに対するコメント。作文評価に関するミニレポートを指示する。 
9文章の種類、性格、機能により作成の方法が異なることに関して講じる。第三回作文(第一次)の作成について指示する(課題・分量など)。 
10第三回作文(論説文・第一次)に関する共同評価・批正。全体で基本的な着眼点、評価のことば(評価言)について説明した後、グループに分かれて討議を行う。第三回作文(第一次)に対する助言・アドバイスの作成について指示する。 
11第三回作文(第一次)に対する助言・アドバイスに関して交流を行い、作文の修正点に関する共通理解を得る。第三回作文の修正(完成作品)について指示する。 
12第三回作文の完成作品を読み合う。作者による朗読とそれに対するコメント。作文評価に関するミニレポートを指示する。第四回作文(読書感想文)の作成を指示する。 
13第四回作文(読書感想文・第一次)に関する共同評価・批正。全体で基本的な着眼点、評価のことば(評価言)について説明した後、グループに分かれて討議を行う。 
14第三回作文の完成作品を読み合う。作者による朗読とそれに対するコメント。 
15授業の総括。作文指導の国語教育的意義について考究する。最終レポートの指示。 
 
テキスト・参考書 授業に関する文献については、授業時に指示するが、基本的にテキストは受講生自身の作文作品である。また作文の作成(執筆)はほとんど自学自習(課題)となるため、その作成のサイクル、作業時間等の確保について考慮していく必要がある。 
自学自習についての情報 新聞の論説、投書欄や、新書などに目を配り、さまざまなジャンルの作文の方法を学んでおくことが望ましい。 
授業の形式 [講義⇒作品の執筆⇒作品の読み合い、及び助言・アドバイスの作成⇒作品の修正⇒完成作品の読み合い]というサイクルを繰り返す。受講生の人数によって形式を変更することがある。 
アクティブラーニングに関する情報 受講生の作品を読み合い、評価の視点(基本的に評価点が中心、その次に修正点)を共有した上で、具体的に修正案を提案し合うので、すべてがアクティブ・ラーニングといってよい。 
評価の方法(評価の配点比率と評価の要点) 作品の作成と他の受講生に対する助言・アドバイスの作成が評価の中心(70%)、加えて出席とグループによる討議への積極性(20%)、さらに作品の出来具合(10%)を総合して評価を行う。 
その他(授業アンケートのコメント含む) 作成した作品は、すべて授業で相互に公開しながら読み合うことが前提である。一定の心理的な負担を理解しておくことが必要だが、慣れれば安定感が得られ、ほとんど負担感はなくなる。