科目名 |
政治学概論 |
クラス |
− |
授業の概要 |
いかなる国家(政治制度)も、その究極の基礎は思想である。崩壊した中世的世界の廃墟の中から、近代ヨーロッパは新たな政治制度の礎となる思想を発展させてきた。本科目では、近代ヨーロッパにおける政治思想、政治制度の展開の概観を通じて、現代の政治を根底的かつ長期的な歴史的展望のなかで捉えていく。 |
授業の到達目標 |
1.現代の政治制度の基礎となっている思想と政治に関する基礎的な概念(主権、自由主義、民主主義、共和制など)の意味とを、正確に理解することができるようになる。 2.政治制度及び社会(経済)制度の変遷という観点から、ヨーロッパの歴史を捉えることができるようになる。 3.現在の政治と社会が逢着している根本的な問題を、歴史的な視野の中で捉えることができるようになる。 |
授業計画 |
回 |
内容 |
1 | イントロダクション 中世ヨーロッパから近代国家へ 〜 マキャヴェリ |
2 | 領域国家、主権および自然法 〜 ボダン、グロティウス |
3 | ホッブズの社会契約論 |
4 | ロックの社会契約論 |
5 | イギリスにおける議会制の発展 |
6 | 権力の分立 〜 モンテスキューとアメリカの統治機構 |
7 | 市民社会の論理と啓蒙主義 |
8 | ルソーの社会契約論とフランス革命 |
9 | 産業社会の勃興と初期社会主義 |
10 | マルクスの思想 〜 初期の社会哲学から『資本論』へ |
11 | 大衆社会時代の政治と政治理論 |
12 | 20世紀初頭の危機 〜 エリート主義とソレル |
13 | シュミットの思想とファシズム |
14 | 自由主義国家から福祉国家へ 〜 ロールズの思想 |
15 | グローバリゼーション時代における政治の限界と可能性 〜 現代の政治理論 |
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テキスト・参考書 |
テキストは使用しない。毎回レジュメを配布し、参考書を適宜指示する。 |
自学自習についての情報 |
毎回次の授業までに、前の時間に配布したプリントを丹念に読んで復習し、疑問点などを整理しておくこと。 指示した参考書を読むこと。 |
授業の形式 |
講義形式。 |
アクティブラーニングに関する情報 |
講義の内容に関して自ら疑問や課題を発見し調べて、ミニレポートを作成する。 |
評価の方法(評価の配点比率と評価の要点) |
1) 1/3以上欠席したものは単位を取ることができない。 2)課題レポート(30%)、期末試験(70%) |
その他(授業アンケートのコメント含む) |
前年度授業アンケートの結果、より要点を絞って説明する。なお、現代日本の政治に関わる事柄は、後期木曜1限開講の「政治と社会」で扱う。国際政治に関わる事柄は、後期金曜3限開講の「政治学研究」で扱う。 |