科目情報
科目名 西洋史特論 
クラス − 
授業の概要 三十年戦争(1618〜1648)はヨーロッパで最後の宗教戦争にして最初の世俗大戦であり、主権国家体制が新しい秩序として成立するうえで大きな意味を持った。この授業では、英語圏の大学生向けにドイツ語から英語に訳出された史料集『三十年戦争』(原題等は下記参照)をテクストに、日記や書簡、ビラなどを輪読し、当時の生活の実態に迫る。 
授業の到達目標 ・欧米における史料編纂のあり方を知る。
・外国語(英語)の史料の読解力をつける。
・史料を批判的に分析する能力を養う。
・歴史的状況を再構成するための想像力を培うと同時に、現代世界の問題と比較するための視座を築く。 
授業計画
内容
1ガイダンス 
2史料集『三十年戦争』読解:戦争の経緯と史料編纂 
3史料集『三十年戦争』読解: 近世の戦争と攻囲戦 
4史料集『三十年戦争』読解:傭兵ペーター・ハーゲンドルフの日記 
5史料集『三十年戦争』読解:傭兵が失業したとき 
6史料集『三十年戦争』読解:「旧き良き時代」―同時代人が見た戦争の変化 
7史料集『三十年戦争』読解:和平締結時の傭兵の反応 
8史料集『三十年戦争』読解:戦争中のインフレ 
9史料集『三十年戦争』読解:戦争のインパクト―1631年の日記 
10史料集『三十年戦争』読解:戦争の被害と復興 
11史料集『三十年戦争』読解:外国人の視点―旅行記から 
12史料集『三十年戦争』読解:ブライザッハ攻囲戦の模様 
13史料集『三十年戦争』読解:戦争と飢餓 
14史料集『三十年戦争』読解:ある学生の記述 
15まとめ 
 
テキスト・参考書 [テクスト]Peter H. Wilson (ed.), The Thirty Years War: A sourcebook, Palgrave Macmillan, 2010. 
*初回の授業で輪読箇所を配布するので、各自がテクストを用意する必要はない。
[参考書]詳説世界史研究 改訂版(山川出版社)
 
自学自習についての情報 三十年戦争の概要および世界史・西洋史における位置づけを予習しておくこと。また、訳文をあらかじめ作成する必要はないが、テクストを毎回予習し、わからない単語や事柄を辞書等で調べること。 
授業の形式 演習 
アクティブラーニングに関する情報 必要に応じてグループワークを行う。 
評価の方法(評価の配点比率と評価の要点) 英文テクストの読解力と、史料を批判的に分析する能力を重視する。また授業に取り組む姿勢(出席状況、発言の回数など)も考慮する。 
その他(授業アンケートのコメント含む) 特記事項なし