科目名 |
人権と法 |
クラス |
− |
授業の概要 |
人権とは、人間が人間として当然に持っている権利を指す。しかし今日でもなお人権が保障されていなかったり、人権を侵害されている人々は後を絶たない。それは何故なのか。 「人権とは奪われた者・抑圧された者たちの言葉」であり、今まさに生み出されつつあるもの(同時に奪われつつあるもの)ということを意識しながら、本講義では、現代日本における様々なマイノリティ(外国人、セクシュアル・マイノリティ、障害者、部落民等)の排除と差別の歴史および現状から、あらゆる人が享受すべき人権とは何なのか、またそれらはどのように保障されうるものなのかを考究していく。 その際に、心の問題としてではなく、社会の問題、構造的な問題として事象を捉える視点を堅持する。 |
授業の到達目標 |
1.つねに、すでに自身が人権問題の当事者であることを知る。 2.人権問題、差別問題を社会的・構造的な問題として考察することができる。 3.様々な人権問題について理解し、自らの視点を持って意見を述べることができる。 |
授業計画 |
回 |
内容 |
1 | イントロダクション |
2 | 人権を考えるための基本的視座−障害の社会モデルを考える |
3 | 障害者の日常を知る |
4 | ヘイトスピーチとは何か@−その社会的・構造的要因 |
5 | ヘイトスピーチとは何かA−被害の経験 |
6 | 在日外国人問題の諸相−いちょう団地の事例から |
7 | 小括と中間レポート@ |
8 | セクシュアルマイノリティ−現状と基礎概念 |
9 | 学校とセクシュアルマイノリティ−みなが過ごしやすい学校生活を考える |
10 | カミングアウトとアウティング |
11 | アライの存在−マイノリティ支援のジレンマ |
12 | 小括と中間レポートA |
13 | 部落差別の歴史−『人間みな兄弟』を鑑賞する |
14 | 今日の部落問題−「訳の分からなさ」に向き合う |
15 | ふりかえり・まとめ |
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テキスト・参考書 |
参考書: 好井裕明編(2009)『排除と差別の社会学 新版』有斐閣選書。 宮内洋・好井裕明編(2010)『〈当事者〉をめぐる社会学――調査での出会いを通して』北大路書房。 師岡康子(2013)『ヘイトスピーチとは何か』岩波書店。 肥下彰男・阿久澤麻理子編(2015)『地球市民の人権教育−15歳からのレッスンプラン』解放出版社。 |
自学自習についての情報 |
新聞やインターネット等のメディアを活用して、日本および世界の人権に関する情報(特にマイノリティとされる人々のそれ)に触れること。 |
授業の形式 |
レジュメ、スライド、映像を使用した講義を中心に進める。また、グループ・ディスカッションを数回行う。授業中に2回、中間レポートを書く機会を設ける。 |
アクティブラーニングに関する情報 |
グループ・ディスカッションを行う。 |
評価の方法(評価の配点比率と評価の要点) |
1)授業への積極的参加と2回の中間レポート(40%) 2)期末レポート。講義内容を要約し、自身の見解を論述する。講義最終回に提出する(60%) |
その他(授業アンケートのコメント含む) |
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