科目名 |
哲学研究 |
クラス |
− |
授業の概要 |
この授業では哲学書を取り上げ、読解し問題を見出す力、主張をまとめて発表する力、自分の考えを伝え他者と議論する力を養ってもらう。本年度は、プラトン『リュシス』を読む。プラトンは『リュシス』のなかで、「友愛」とは何か、どのような人間の間で「友愛」が成立するのかを問題とする。 友人や家族は身近な存在であるが、そうした人々との関係の根本にある「友愛」とは何か、考えて見ると意外に難しい。友人や家族がいると便利だからわれわれは友愛関係を結ぶのだろうか。それとも、ただ楽しいからだろうか。現代社会では、家族のあり方や、SNSなどによって友人とのつながり方も大きく変わろうとしている。「友愛」をめぐるプラトンの思想を通して、現代における友愛について、それはどうあるべきなのかについて考えて行きたい。 授業の前半では、『リュシス』を輪読し、議論を行う。また、アリストテレスの友愛論も紹介する。授業の後半は、関連したテーマで参加者による発表を行なってもらう。 |
授業の到達目標 |
読む力、考える力、発表する力を身につける 将来、教員として社会や倫理・道徳の問題を扱う際に、深い洞察力と多様な考え方をもって論じることができるようになる |
授業計画 |
回 |
内容 |
1 | オリエンテーション:授業の進め方について |
2 | プラトンの思想、『リュシス』についての解説 |
3 | 203a-207b:対話篇の導入 |
4 | 207b-210d:ソクラテスとリュシスの対話1 |
5 | 210d-213c:ソクラテスとメネクセノスの対話 |
6 | 213d-216b:ソクラテスとリュシスの対話2 |
7 | 216c-221d:友愛とは何か1 |
8 | 216c-221d:友愛とは何か2 |
9 | 221d-223b:エピローグ、全体のまとめ |
10 | アリストテレスの友愛論 |
11 | 研究発表1 |
12 | 研究発表2 |
13 | 研究発表3 |
14 | 研究発表4 |
15 | 総括 |
|
テキスト・参考書 |
テキスト プラトン『リュシス、恋がたき』(田中伸司、三嶋輝夫訳)、講談社学術文庫、2017年。 参考書 適宜、紹介するとともに、授業時に資料として配布する。 |
自学自習についての情報 |
第3回から第9回までは事前にテキストを読み、各自問題を考えて授業に臨むこと。 第11回以降は研究発表のために、必要な調査をすること。 |
授業の形式 |
主に演習形式 |
アクティブラーニングに関する情報 |
|
評価の方法(評価の配点比率と評価の要点) |
平常点(演習での発表、議論への積極的参加)60% 研究発表40% |
その他(授業アンケートのコメント含む) |
特になし |