科目情報
科目名 道徳教育特論 
クラス − 
授業の概要 道徳教育は「道徳科」を中心に学校生活全般において行うことになっています。この授業では、そうした広い意味での道徳教育において主題となりうる「非行」「障がい」「性的指向」「多文化」をトピックとし、具体的な事例をもとにこれらのトピックについての理解を促すとともに、道徳教育の実践の場で演劇論(ドラマトゥルギー)的分析の観点から道徳教育上の諸問題を分析できるための能力を身につけてもらうことを目標としています。 
授業の到達目標 演劇論・舞台論(ドラマトゥルギー)という分析・考察方法によって導き出された具体的な研究成果に学びながら、この方法を自らの教育実践分析のために実際に使用できるよいうになることを目指します。 
授業計画 ※複数教員が担当する授業科目は、各教員が担当する回について分かるように明記してください。(この説明文は削除してください。)
内容
1導入−わたしたちの日常的相互行為はどのようにして成立し維持されるのか−映画「ザ・マジック・アワー」をもとに 
2理論的考察:教育と福祉のドラマトゥルギー−理論と実践、教育と福祉を繋ぐ新たな可能性について 
3理論的考察:ドラマトゥルギー的方法のさらなる展開について−「幸福」「自己」とは何か? 
4理論的考察:ドラマトゥルギー的方法のさらなる展開について−「人生」とは何か? 
5事例分析:児童自立支援施設における舞台の多重化について−「非行」について 
6事例分析:児童自立支援施設における児童福祉と学校教育の関係について−「非行」について 
7分析演習:映画「しわ」をドラマトゥルギー的観点で分析してみよう 
8事例分析:特別支援学校高等部における舞台間闘争について−「障がい」について 
9事例分析:LGBTにおけるユーフォリア(幸せ)について−「性的指向」について 
10事例分析:Asexualにおけるユーフォリア(幸せ)について−「性的指向」について 
11事例分析:在日コリアンにおける身体化された文化について−「多文化」について 
12事例説明:芸術活動による「荒れた学校」の立て直し−ベルリン市クロイツベルク区におけるKidSプロジェクトについて 
13分析演習:KidSプロジェクトの発展プロセスをドラマトゥルギー的観点で分析してみよう 
14発表資料の作成:道徳性の変容を主題に身近な相互行為を分析してみよう 
15発表:身近な相互行為における道徳性の変容について 
 
テキスト・参考書 テキスト:授業で用いる資料は事前に受講者に配付する予定。
参考書:藤川信夫(編著)『教育と福祉のドラマトゥルギー』大阪大学出版会、2014年、および、藤川信夫(編著)『人生の調律師たち』春風社、2017年 
自学自習についての情報 受講者には事前に授業で用いる資料を配付します。事前資料は電子メールを通じて配付するため、受講者は、授業日の1週間ほど前までに、fujikawa@hus.osaka-u.ac.jp宛てにメールを送り、資料請求をしてください。集中講義ですので、初日で用いる資料(授業計画1〜6)は、事前に目を通しておき、質問事項など明確にしておいてください。 
授業の形式 講義・演習 
アクティブラーニングに関する情報 授業計画の1、7、13は授業で提示した事例について受講者自らがドラマトゥルギー的観点で分析を行う。
授業計画14では、授業で習得した方法を用いて自ら事例を選び分析を行う。
それ以外は、講義形式で授業を行う。 
評価の方法(評価の配点比率と評価の要点) 授業内での討議:50%
発表:50%(授業計画15で行う発表)
 
その他(授業アンケートのコメント含む) 授業計画のうち、事例分析については、授業の進度に応じて増減する可能性があります。