科目名 |
日本文学 |
担当教員 |
天野 知幸 |
クラス |
− |
授業の概要 |
【目的】大学での文学の授業と高校までの国語の授業はいったいどう違うのだろうか。本授業ではこの問いを意識しながら、文学研究の方法や成果をもとに、日本近現代文学への理解を深めてゆく。なお、扱うテクストは京都を舞台とした小説とし、京都の歴史や文化が文学においてどう描かれて来たのかについても掘り下げてゆく。 【方法】@京都に関する歴史的・地理的知識と批評理論など文学理解に必要な知識に関する講義 A受講生主体での考察・議論、以上の二つの要素からなる授業を毎回行う予定である。なお、作品の通読など事前学習を前提とする授業のため、受講生には自学自習を求める。 |
授業の到達目標 |
1、日本近現代文学、文化への理解を深め、それらについて説明するための知識や理解の枠組みを獲得する。 2、文学を理解するための様々な方法論や知識を学び、専門的知識をもとに教材分析や作品理解ができるようになる。 3、文学を通して、京都という地域への理解を深める。 4、自分自身の問題意識や感性を大事にしながら、自らの意見や解釈を他者へ伝達する力を養う。 |
授業計画 |
回 |
内容 |
1 | ガイダンス |
2 | 芥川龍之介「羅生門」@ 羅生門・京の町 |
3 | 芥川龍之介「羅生門」A 国語の授業とは違う読みかたをしてみよう1(語り) |
4 | 森鴎外「高瀬舟」@ 高瀬川 |
5 | 森鴎外「高瀬舟」A 国語の授業とは違う読みかたをしてみよう2(語り) |
6 | 梶井基次郎「檸檬」@ 寺町・三条通り |
7 | 梶井基次郎「檸檬」A 国語の授業とは違う読みかたをしてみよう3(コンテクスト) |
8 | 水上勉「醍醐の桜」 伏見・墨染・醍醐 |
9 | 坂口安吾「古都」 伏見と文学者 |
10 | 郡虎彦「鉄輪」@ 下京・貴船・宇治 |
11 | 郡虎彦「鉄輪」A 古典(能)の翻案 |
12 | 三島由紀夫「金閣寺」@ 金閣寺 |
13 | 三島由紀夫「金閣寺」A 文芸作品の映画化 |
14 | 水上勉「五番町夕霧楼」@ 丹後・上京・金閣寺 |
15 | 水上勉「五番町夕霧楼」A 三島由紀夫「金閣寺」との比較 |
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テキスト・参考書 |
【テキスト】三島由紀夫『金閣寺』(新潮文庫)、水上勉『五番町夕霧楼』。その他のテキストについては、授業のなかで指示する。 【参考文献】真銅正宏『ふるさと文学さんぽ 京都』(大和書房) |
自学自習についての情報 |
出席者は授業で扱う作品を必ず事前に読み、疑問点等各自課題をもって授業に臨むこと。 長編小説(「金閣寺」「五番町夕霧楼」)も含まれているが、小説を読まずに出席することは基本的には認めない。 授業では、講義のほかにグループディスカッションの時間をとるので、積極的に議論の参加すること。 |
授業の形式 |
講義形式(ただし、出席者による発表やグループディスカッションの時間を多くとる。) |
アクティブラーニングに関する情報 |
京都に関する歴史や地理の調査、テクスト解釈について、グループディスカッション、グループ発表を行う。 |
評価の方法(評価の配点比率と評価の要点) |
1)授業態度や授業内での課題の達成度(40%) 2)学期末レポート(60%) |
その他(授業アンケートへのコメント含む) |
先行論文を読むことや他の人の解釈を知ることが、自分の理解を広げるために役立ったという意見が多かったので、今年も積極的に授業内での議論や先行論文を読む機会を取り入れたいと思います。 |
担当講師についての情報(実務経験) |
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