科目情報
科目名 解析学特別講義 
担当教員 神 貞介 
クラス − 
授業の概要 関数解析の初歩について学ぶ。

関数解析とは、関数をベクトルと見ることにより、微分方程式などを解く手法である。

f(x)とg(x)を連続関数、aとbを定数とすると、af(x)+bg(x)も連続関数となり、f(x)をベクトル扱いできる。またベクトルの列v1、v2、v3、・・・がvに収束するように、関数列f1(x)、f2(x)、f3(x)、・・・がf(x)に収束することを決めることもできる。

このアイデアを進化させ、線形代数の知識と収束の性質を活用することにより、解析の問題を解こうと考えるのが関数解析である。例えば微分方程式の解の存在と一意性を示すために応用できる。

この講義ではBanach空間・Hilbert空間・線形作用素など、関数解析の基本的な概念について学ぶ。前提知識をあまり必要としないように解説する予定である。 
授業の到達目標 受講者が関数解析の基本について理解することを目標とする。 
授業計画 この計画は仮のもので、受講生の状況により修正されます。
内容
1実数・縮小写像の原理 
2ベクトル空間・Banach空間 
3線形作用素 
4有界線形作用素の空間 
5逆作用素 
6Hilbert空間(1) l^2空間 
7Hilbert空間(2) 一般のHilbert空間・L^2(a,b)空間 
8正規直交系(1) Fourier級数とParsevalの等式 
9正規直交系(2) F.Rieszの定理 
10直和分解 
11線形汎関数の表現定理 
12共役作用素 
13作用素のスペクトル(1) 共役作用素 
14作用素のスペクトル(2) 有界作用素のスペクトル 
15作用素のスペクトル(3) 階数が有限な作用素 
 
テキスト・参考書 洲之内治男「改訂関数解析入門」サイエンス社 
自学自習についての情報 線形代数学で学んだことを思い出しながら学ぼう。 
授業の形式 講義 
アクティブラーニングに関する情報  
評価の方法(評価の配点比率と評価の要点) レポート 
その他(授業アンケートへのコメント含む) この講義の受講者は解析学序論Iを受講していること。 
担当講師についての情報(実務経験)