科目情報
科目名 化学教育実験 
担当教員 巻本 彰一 
クラス − 
授業の概要 前半では,中・高等学校の教材実験を行うことで,それらの開発に必要な実験技術の修得を中心に行う。実験内容は,演示実験に適した教材,中・高等学校での教科書掲載の実験等,の実践的な教材実験に関するテ−マ等から構成されている。それらの教材実験の体験的学習をとおして教材実験の開発の重要性を伝える。後半は課題を自分で選択して中・高等学校での実験教材開発の実践を行い,その開発した教材について発表会も行う。  
授業の到達目標 化学教育に関連する中・高等学校の教材実験の開発に必要な基礎的な実験技術,考え方を修得する。 
授業計画
内容
1ガイダンスおよび魅力ある理科教育について 
2中学校理科の教育課程表および理科授業における理科教材のあり方について 
3教材作成例1:DNA分子模型の製作,炭素原子模型の製作 
4演示実験例1:大気中のCO2の吸収,高分子(発泡ポリスチレン)の溶解現象,ゲルの作成,保護コロイドとガラス転移点 
5演示実験例2:高分子の融解現象,スライム作成,固形燃料作成 
6演示実験例3:合成洗剤の作成,ユリア食器の作成,べっこう飴の作成,割り箸木炭の作成 
7教科書の実験例1:酸化物(酸化銅)のプラスチックによる還元,銅板電池,物質の三態 
8教科書の実験例2:物質の状態変化(昇華による混合物の分離),平衡の移動,アンモニアの噴水実験 
9教科書の実験例3:物質のなりたちと化学変化(炭酸水素ナトリウムの熱分解),化学変化と物質量, 
10各自での理科教材の開発準備 
11教科書の実験例4:化学変化の量的関係,混合溶液の蒸留,クロマトグラフィー 
12理科教材の作成 
13開発した教材の発表 
14発表会のまとめと討論 
15本授業のまとめ 
 
テキスト・参考書 テキストは使用しない。代わりに実験書としてのプリントを配布する。
理科教育に関心がある人は次の参考書を読むとよい。
「プロ教師をめざす新理科教育早わかり辞典」(明治図書),「実験で実践する魅力ある理科教育」(オーム社),「身の回りから見た化学の基礎」(化学同人) 
自学自習についての情報 実験実習2〜3回ごとにレポートが課せられる。また,その実習内容についての課題もあるので,内容についての知識を自学自習で得る必要がある。高等学校化学・化学基礎の教科書があれば手元に置いておくとよい。
教材開発においてですが,授業時で行う実験テーマだけでなく,興味を持って参考書等で他のテーマについても熟読すれば,将来の教材開発に役立つので,自主的に上記の参考書等や文献を探して自ら試みて欲しい。 
授業の形式 実験(個人または2名での班単位で行う)と発表会 
アクティブラーニングに関する情報 グループ・ディスカッションやグループワークを行う。
 
評価の方法(評価の配点比率と評価の要点) 以下の項目に基づいて総合的に評価する。
(1) 授業への参加度および発表会の報告内容(20%)
(2) 実験レポート(60%)
(3) 学習態度(20%)
1/3以上欠席した受講者,もしくは与えられた回数のレポートを提出しない受講生には,単位が認められない。 
その他(授業アンケートへのコメント含む) ・化学基礎実験を受講済みであること。
・初日のガイダンスには必ず出席すること。
・毎回,白衣・保護眼鏡・実験ノート・実験プリントを必ず持参すること。ただし,初日のガイダンスでは不要。 
担当講師についての情報(実務経験)