科目名 |
無機・分析化学概論 |
担当教員 |
向井 浩 |
クラス |
− |
授業の概要 |
原子と無機化合物の構造、結合、性質について、電子の性質と関連づけながら講述する。無機溶液化学の基礎として、電離作用,酸と塩基など電解質溶液の反応を取り上げ、化学平衡論の立場から、溶液内反応の見方,考え方を説明する。また、溶液内反応を利用した容量分析と、機器を用いた機器分析の原理と応用について述べる。さらに、分析データの取り扱い方についても学ぶ。演習問題への取り組みを通して,内容の理解を深める。 |
授業の到達目標 |
1.原子とそれらから成る無機物質の基本的な性質を理解することができる。 2.分析データの取り扱い方を学び,データ処理の手法を活用できる。 3.溶液内反応を利用した分析化学の基礎理論を理解し,それを応用できる。 |
授業計画 |
回 |
内容 |
1 | 授業ガイダンス: 概要説明 |
2 | 原子の性質(1): 水素原子様イオン,イオン化ポテンシャル |
3 | 原子の性質(2): 多電子系,Slaterの法則,原子半径 |
4 | 分子の性質(1): 双極子モーメント,結合のイオン性 |
5 | 分子の性質(2): 2原子分子の回転−振動スペクトル |
6 | 分子内の原子の性質: 共有結合半径,電気陰性度 |
7 | 機器分析(1): スペクトルと機器分析 |
8 | 機器分析(2): 機器分析の実際(ビデオ学習) |
9 | 分析データの統計的処理(1): 真値,正確さ,精度,標準偏差 |
10 | 分析データの統計的処理(2): 有効数字,棄却検定,最小二乗法 |
11 | 無機溶液: 物理量,濃度,溶液,溶媒和 |
12 | 酸塩基平衡(1): 酸塩基概念,酸塩基の強さ |
13 | 酸塩基平衡(2): 分率,収支則 |
14 | 容量分析(1): 水溶液のpH |
15 | 容量分析(2): 中和滴定 |
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テキスト・参考書 |
テキスト: R.B.Heslop著・斉藤喜彦訳『演習無機化学 −計算問題とその解き方−』東京化学同人 宗林由樹,向井浩 共著『基礎分析化学』サイエンス社 |
自学自習についての情報 |
テキストを用いて、授業内容についての予習と復習を行うこと。 適宜授業内容に関連した演習問題が課題として与えられる。小テストにより,課題についての理解を確認する。 小テストを振り返って、理解が不十分な点を自ら補うこと。 |
授業の形式 |
講義と演習 |
アクティブラーニングに関する情報 |
一部、グループワークを行う。 |
評価の方法(評価の配点比率と評価の要点) |
(1) 小テスト (20%) (2) 課題レポート(30%) (3) 期末試験 (50%) |
その他(授業アンケートへのコメント含む) |
「環境化学」,「環境分析化学実験」の基礎となる科目である。「化学基礎実験」,「化学I」,「化学II」,「物理化学概論」とも関連するので、あわせて受講することが望ましい。 授業後やオフィス・アワーに、授業内容や課題に対する質問を受け付けるので,積極的に利用してもらいたい。 |
担当講師についての情報(実務経験) |
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