科目情報
科目名 服装心理学 
担当教員 神山 進 
クラス − 
授業の概要 装いやファッションの問題を、被服による装飾・整容・変身行動という視点から考察する。まずファッションの心理について、服装に関した同調行動や差異化行動、服装ルールの維持と変容という視点から考察する。次に服装やファッションを、記号であること、つまり非言語情報伝達の手段であることに焦点を置いて、そのような記号の創造・使用・廃棄をめぐってさまざまな問題を提示したい。またその中で、ファッションと服装メッセージ、服装と印象形成や対人認知、服装と対人行動の問題なども議論する。さらに服装文化と被服価値、服装文化の異文化間比較、服装によるジェンダーの演出、服装とパーソナリティ、服装と自己像などについても考察する。最後に、現在のファッション市場に関して、ファッション産業とファッション・マーケティングの概要、受け手としての消費者の行動、そして成熟社会のファッションの消費心理などを議論する。 
授業の到達目標 被服は、しばしば第二の皮膚であるといわれる。この講義では、被服に関する、また被服を用いて行われる人間の行動を考える。そして、被服や身体装飾に関わる装いの行動、すなわち装飾(かざる)行動、整容(ととのえる)行動、変身(ふりをする)行動を、社会心理学や消費心理学を用いて理解する能力の獲得を目指す。またそのような理解を通して、現代のファッションはもとより、服装文化の動きや方向を予測する力も育成する。 
授業計画
内容
11.ファッションの心理 (1)服装のファッション現象とファッション行動 
21.ファッションの心理 (2)服装における同調と差異化 
31.ファッションの心理 (3)ファッションに対する態度とその変容 
41.ファッションの心理 (4)集団のまとまりと服装 
52.服装が伝えるもの (1)記号としての服装 
62.服装が伝えるもの (2)ファッションと服装記号 
72.服装が伝えるもの (3)服装と印象 
82.服装が伝えるもの (4)服装と対人行動 
93.服装心理学について 
104.服装文化の順守と革新 (1)文化と服装 
114.服装文化の順守と革新 (2)ジェンダーと服装 
124.服装文化の順守と革新 (3)服装とパーソナリティ・自己像 
134.服装文化の順守と革新 (4)服装に関する美の感情と価値 
145.成熟社会における「おしゃれ」の心理 (1)ファッション産業とマーケティング、マーケティング戦略、知覚されたリスク 
155.成熟社会における「おしゃれ」の心理 (2)衣料品・おしゃれ用品に関するファッションの消費心理 
 
テキスト・参考書 (1)テキスト:神山進(編)『被服行動の社会心理学』(21世紀の社会心理学シリーズ8)北大路書房 
        1999年
(2)参考書:高木修(監)/大坊郁夫・神山進(編)『被服と化粧の社会心理学』北大路書房
        1996年 
自学自習についての情報 服装、ファッション、おしゃれ、などに関する身近な情報に、平時、関心を払ってほしい。 
授業の形式 主として講義形式で行う。 
アクティブラーニングに関する情報  
評価の方法(評価の配点比率と評価の要点) 講義中に5回の論述テストを行う(配点40点)。また学期末にテストを行う(60点)。以上を合わせて評価する。 
その他(授業アンケートへのコメント含む) 毎回、関連資料を配布する。 
担当講師についての情報(実務経験)