科目情報
科目名 学校教育実践総論XII 
担当教員 関口 久志 
クラス − 
授業の概要  全ての人に性を学習する機会を保障することはきわめて重要なことである。その学習目的は、人間としての尊厳にみあった生命の尊重と生活の安定を基盤として、個々の多様な性的幸福追求権を、永続して保障することにある。しかしながら、日本における性の学習の現実は子どもや若者たちの実態とニーズにはほど遠い。この授業では、性をどのように人権として認識すればいいのか、またそれをどのように授業に役立てていくのかを考え、性を教育する側の資質向上と授業力の向上をめざし共修していく。 
授業の到達目標 性を人権として肯定的に捉えることができる。
自らの性への認識を高めることができる。
将来、全ての人に自他の健康や幸福を重視した行動変容に結びつく性の学習が保障できる。 
授業計画
内容
1性の学習をする困難を乗り越えるためのオリエンテーションとは 
2卑猥・恥というマイナスイメージを克服するために困難な質問への解答例を考える。 
3生殖の性と交流の性、性のある意味と多様性を考える 
4月経と射精を健康権から保障するための教育を考える 
5恋愛学習の方法と展開 
6人工妊娠中絶と人権 〜女性の最終選択権として〜 
7性感染症と人権 〜他人事の学習から自らの健康保障へ〜 
8自他の尊重のための避妊と性感染症予防 
9人権侵害の虐待・暴力としてレイプ、セクハラなどを考える(1) 
10人権侵害の虐待・暴力としてレイプ、セクハラなどを考える(2)脱暴力のために 
11人間のモノ化として性の商品化を考える 
12性の多様性を保障するためのセクシュアル・マイノリティ理解 
13障害児者の人権と性を考える 
14豊かな性のために「結婚」とその生活を考えるメディアと性の心理構成を考える 
15性における最大の人権侵害、戦争と性暴力を考える。 個々の幸せな性的自立が保障される未来にむけて、まとめとレポート 
 
テキスト・参考書 【テキスト】
『新版 性の“幸せ”ガイド』関口久志著(エイデル研究所)
【参考図書】
季刊『セクシュアリティ』誌(エイデル研究所)
『ハタチまでに知っておきたい性のこと』(大月書店)
『「性教育の壁」突破法』関口久志(十月舎) 『「性教育の輪」連携法』(十月舎) 『日本の男はどこから来てどこへいくのか』(十月舎) 
自学自習についての情報 季刊『セクシュアリティ』(エイデル研究所)は唯一の性と教育の総合誌であり、学習に役立つ。
”人間と性”教育研究協議会のHP(性教協で検索)は、イベントや論文情報があり役立つ。 
授業の形式 講義(学生参加意見交流型) 
アクティブラーニングに関する情報 話し合いや発表を重視したグループデスカッションを行っている。 
評価の方法(評価の配点比率と評価の要点) 平常点(出席、毎回のミニレポートなど)60%、最終レポート40% 
その他(授業アンケートへのコメント含む) 交流を重視した授業形式なので、発言や感想、活動の活発性を求める。 
担当講師についての情報(実務経験) 担当は高校教諭の経験があり、豊富な性教育実践から現実的な授業方法などを指導できる。